ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

ギター史

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※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

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ギター史と和声のワークショップ第二回終了。

9月6日(日)に、(公社)日本ギター連盟主催の「ギター史と和声のワークショップ」(詳細)が行なわれました。

毎回、和声とギター史の二本立てで行っております。前半は坂場圭介氏による和声学の講義。今回は形式について。
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ギターは私、富川が担当。内容はルネッサンス〜バロックまで。といっても広い!…キーワードをあげて、「演奏するときになーんとなく気に留めておいてね!」という感じに講義を進めました。 

ヘミオラ、対位法、旋法、通奏低音、アルファベート、カンパネラ、バロックギターの調弦法など…クラシックギターで当時の楽曲(ビウエラ曲やバロックギターのための曲)を弾く際に、知っておくべき事を中心に講義しました。 


具体的にはたまたまビウエラを勉強中の受講生がいましたので、彼に事前に頼んでおいて、対位法的な手法を使った楽曲を弾いてもらいながら、声部を他の受講生に聞き取ってもらいました。旋法的な曲も弾いてもらいました。

上記のキーワードについて、まずは「こういう感じなんだな」と実際に音で感じてもらうことが大切だなと思って講義を進めました。

今回は私はバロックギターを持って行きました。通奏低音やバロック舞曲について理解してもらうために、何曲か演奏。

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サンスの「ラスゲアード譜」と「プンテアード譜」についても、受講生の方から貴重な意見がたくさんでました。実際に音を聴いて、イメージを広げてギター史に興味をもってもらう。いろいろな可能性を考えること!…これが今回の講義のモットーです。

バロックギターのモダンギターへのトランスクリプションにおける注意点なども、バロックギターの調律がわかっていないと理解できないかもしれませんが、音で聴くとすぐにわかります。

以上のような感じで、「ルネッサンス・バロック」のギター史は終了です。次回の「ギター史と和声のワークショップ」ではギター史のテーマは「古典」です。11月22日三田いきいきプラザにて開催です。(詳細

途中からでも参加可能ですので、ぜひ皆さん参加してください。

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ちなみに今月末、バロックギター伴奏での歌のライブがございます!興味がある方はぜひおいでください!

9/26()【ライブ】

場所:ペチコートレーン(千駄木駅)

『古くて新しい歌 17世紀の西洋音楽』

歌: 藤沢エリカ バロックギター: 富川勝智

open 19:00 /start 19:30

チャージ2,800 w/1drink

お問い合わせは chokomoja@gmail.com

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2014年のまとめパート4〜勉強編

教えながら、演奏しながら、自分の好奇心が湧いたものを研究することはできます。そして、そうしないと「脳みその中が固まってしまいます」。

自分の目の前にある「やるべきこと(クラシックギター演奏)」にばかりとらわれていると、新しい発見ができないのです。だから、いろいろなものに手をだしてしまいます。

バロックギターやビウエラ・・・。これらもやっぱり勉強していて楽しいです。

ギター史の講義をやっていますが、そのためにはルネッサンス・バロックの楽器の知識も欠かせません。案ずるよりも生むが易し…ちょうど誘われた信州EM村という古楽の講習会へ!
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高本一郎先生にバロックギターを学びました。いろいろなエッセンスを学ぶことができました。ビウエラのほうは…独学を続けています。現在生徒さんでビウエラをやっている人がいますので、その方と地道に現場で学んでいる感じです。



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来年もじわじわとビウエラとバロックギター、勉強していきたいです。

教えながら、自分で勉強を続けることもできます。教えるという現場があるのなら、予習しなくてはいけません。そして、漠然とした自分の中での知識を体系化して「外に出す」作業を強いられます。当教室の日曜ワークショップやギター連盟での「ギター史と和声のワークショップ」で、たくさんのものを勉強できました。

技術についてのまとめ…いろいろな教材も作ってみました。「生徒に教えるつもり」が自分の脳内にあるもののまとめの作業になっています。

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来年以降も日曜ワークショップやギター連盟のワークショップ、よろしくお願いします。

あと、たくさん読書もできました。さきほどだいたい今年読んだ冊数を数えてみたら、200冊ほど。自分の仕事に関連ある音楽表現関係や「教える方法」関連のものが多いのですが、来年は溜め込んだ知識を吐き出す1年にしたいと考えています。

そのほか、思いの外、いろいろな分野のすごい人に出会えた一年でした。すごい人に会うと、刺激を受けます。一番の勉強かもしれません。

来年もまた勉強続けます! 

ギター史でのバロックはバッハじゃありません!(ビウエラ、バロックギター、19世紀ギター)

ギター連盟のほうでギター史の講義を2ヶ月に一度行っています。

ギター史・和声学ワークショップ

今は3周目…つまり3年続けたことになります。毎回ルネッサンス〜バロック〜古典〜ロマン〜近現代〜現代まで概観します。

受講している方に「ルネッサンスとバロック時代の撥弦楽器と言えば何を思い浮かべますか?」と尋ねると…「リュート!」とこたえる方が多いのです。リュートはもちろんルネッサンスとバロックを代表する撥弦楽器であり、優れた音楽がたくさんあります。ですが「ギター史」としての文脈で考えると、ちょっと外れているのですね。

もちろん、モダンのギターでリュートの作品を演奏することが多いです。バロック期の音楽としてのバッハをギターで演奏することも多いです。それは事実ではありますが、ギタリストとしてもっと「ギターの仲間」に注目して欲しい…といつも思うのです。

ギターという楽器にもきちんとルネッサンスやバロックがあったわけですし、ちゃんとギターは少しずつ変化しながらも、ルネッサンス期(16世紀あたり?)からちゃんと存在しつづけたわけです。

簡単に言えば以下のようになります。

ルネッサンス:4コース、ビウエラ

バロック:5コース

古典初期:6コース

古典期:6単弦ギター(19世紀ギター)

ロマン派:多弦ギターが主流

※タレガの時代に現在のギターの6弦が定着する

ルネッサンス期:ビウエラ、4コースギター
バロック期:5コースギター

以上の二つが忘れられがちです。ビウエラは16世紀スペインの一時期に栄え、あとは消滅してしまった楽器なので、ギターの仲間と言えないという研究家もいますが、調弦の近似性や現在のクラシックギターレパートリーへの取り込まれ方から考えて、同じ流れにいれてもよいと私は考えています。

どんな楽器なのかなあ?…みなさんそう思われると思います。写真を撮ってみました。試しに私が弾いている写真を載せますね。
まずはビウエラです。
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次はバロックギター。
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次は19世紀ギター(1800年代中頃の楽器です。若干ロマン派より?)。
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順番に楽器だけの写真を並べてみます。

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…いかがでしょうか?
手持ちの楽器でルネッサンスギターがあれば完璧なのですが、大まかな流れは見えたのではないでしょうか?

未だにクラシックギターの世界では「バロック=バッハのリュート組曲」という固定観念が蔓延っていますが、 ギターでバロックといえば、バロックギター!…というイメージが湧く世の中になって欲しいと思っています。バロックギターでのレパートリーもサンスやムルシア…まだまだたくさん良い曲がありますから。是非、それをモダンのギターで弾いてみたらいいのじゃないかな?…と考えるわけです。

ギター協奏曲の代表曲である「アランフェス協奏曲」が、サンスのバロックギター曲のイメージで書かれたこと…それを忘れてはなりません。何故、その発想が作曲家ロドリードに生まれたのか?

1920年代以降の「スペインルネッサンス&バロック音楽の見直し」というムーブメントがあったことを忘れてはなりません。

モダンギターを現代から過去に辿って行けば、19世紀ギターそしてバロックギター…というふうになるということを「ギター史」は忘れてはならないのです。




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タレガ以降から第二次大戦前後までのギター史(1月19日連盟ワークショップの案内)

2014年1月19日に第4回ギター連盟ユベントス主催ワークショップ「ギター史&和声ワークショップ」を行います。私はギター史の講義を担当します。

詳細はギター連盟ホームページ内ワークショップ案内をご覧下さい。


ギター史については、現在までルネッサンス〜バロック、古典、そして、前回でロマン派以降〜タレガの時代を扱いました。
今回は、やっと我々に馴染みの深いリョベートやセゴビア、レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサなどが登場します。現在のクラシックギターの「かたち」を作った人々のことなので、知っておいて損はないですし、分かっていることが多いですが、漠然とした印象を持っている人も多いはずです。タレガの業績、彼の弟子の業績…セゴビアの業績…しっかりと整理して「近現代ギター史」をしっかりと頭の中にいれておきましょう。我々が弾くクラシックギターオリジナル作品の傑作の多くがこの時代に生まれました。面白い時代です。

細かいことが分かっている時代ですが、まずは概観を持つ事です。そうすると自分でこの時代のレパートリーを掘り下げて行くことが可能です。

3月に行う第5回目で20世紀終わりまでギター史は行く予定です。いままで出席していなかった方でも、是非今回と次回出席してみてください。ギター史の面白さが分かってくると思います。

出席予定の方は、資料の準備などがありますので、上記リンク先にてメールを確認し、連盟まで予約をお願いします。

午後2時から2時間半程度。ギター史と和声学(坂場圭介担当)で一時間ちょっとずつの講義となります。
場所は「港区白金台いきいきプラザ」です。

会費は1500円です。



 


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ギター史の黄金期〜タレガまで(2013年11月10日ユベントスワークショップ開催!)

2013年11月10日に第3回ギター連盟ユベントス主催ワークショップ「ギター史&和声ワークショップ」を行います。私はギター史のほうを担当します。

詳細はこちらをご覧下さい。


ギター史については、タレガ登場前〜タレガ〜タレガの弟子たちまでを扱います。
今まで第一回でルネッサンス〜バロック、第二回で古典〜ロマンを扱いましたが、もちろん軽く復習します。

なので、今までの復習を兼ねて、以下のような質問やテーマについて考えてもらいと思っています。もちろん答えられなくても参加してくれれば、講義中に説明します。以下の質問分からない方…(もしかしたらプロの方でもいるかもしれませんね…)是非、ワークショップ参加してください。

バロックから古典期までのギターの弦の数はどのように変化したでしょうか?

古典派、ロマン派の代表的なギタリストをあげてください。


アルカスがタレガに与えた影響を考えてみよう。またアルカスを代表とする“プレ・タレガ派”のギタリストとタレガ派の違いをまとめてみよう。


20世紀初頭、アルゼンチンとクラシックギター文化の発展について考えてみよう。


知識はあるだけはしょうがないですが、ないよりはあったほうがよいです。

申し込みは上記リンクからメールにて。資料の準備がありますので、人数把握のために宜しく御願いします。 

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