ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

楽器

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

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tomikawaguitar@gmail.com

ユベントスワークショップとギタリスト勉強会

1/17は日本ギター連盟主催の「ギター史と和声のワークショップ」でした。
私はギター史を、坂場圭介くんが和声の講義を担当。受講生はいつも通り15名程度です。
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私が担当したギター史では、ロマン派〜近現代までを扱いました。
楽器の面でいうと「多弦化〜6弦」という変革期でもありました。また産業革命とギター界との関わりもざっくりと説明。

ちなみに上の写真で私が持っているのは「現代ギター 2015年6月号」です。特集記事が「ギターのロマン派音楽再発見」でしたので、講義で紹介いたしました。特に多弦ギターに関する尾尻雅弘さんの記事は必読だよー!と紹介。写真もいろいろと載っているので、受講生の方に回覧してもらいながら講義を進めました。

もちろん、自分の書いた記事「クラシックギターのロマン派とは?」もフル活用。
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坂場氏の和声講義は、非和声音を扱っていました。受講生の課題をこなす様子を僕もアシスタント気分で見て回りましたが、みなさん成長したなあ!と思いました。和声はやはり自分で問題を解くことでしか成長できませんね。ただお話を聞いているだけの講義では身につきません。教科書を読み、ひたすら問題に取り組む…そうすると「自分が勘違いしている点」や「わかっているようでわかっていなかった点」がはっきりとしてきます。

これはギター史でも同じことが言えます。細かい知識や年号をしっているだけではだめで、実際に当時の曲を観察してみて、ああそういうことだったのか!と気付けるようになることが大切です。そのためのヒントを「ギター史」の講義では与えるように意識しています。

たとえば、タレガが何故6弦という楽器をセレクトしたのか…そして、タレガが優れた作品を6弦のギターのために書き、それがその後のギター界にどのように影響したのか…何故ロマン派のギタリストたちの作品は普及しなかったのか…このあたりに意識が向くようになると、一気にギター史の世界は広がりと深みを持ってきます。そして、今現在のクラシックギター界のレパートリーを俯瞰できるようになってきます。プロで活動している人にとってはクラシックギターをいかに普及させていくかというヒントをあたえてくれるでしょう。クラシックギターの歴史上の栄枯盛衰をしっかりと知っておくことは、プロで活動する人にとっても大切だなあと思います。(なので、このギター史の講義はプロ活動している若手奏者に是非出席してほしいのです…現実問題としてなかなか多忙で参加してくれませんが)

さてさて…
午後のワークショップを終えて、誘われていた「ギター勉強会」にいってきました。これは多方面で活躍するギタリストが集まってギター談義をしようという会です。ギタリストであり編曲家であり音楽プロデューサーである小川悦司さんのお誘いで行ってまいりました。場所は小川さんのスタジオ。

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左から小川悦司さん、真ん中が末松一人さん。末松さんはR&Bとジャズのテイストを大切にしているスーパーギタリスト。小川悦司さんもエレキギターの名手ですが、DTMからプロデュースまで手がける凄腕音楽家です。お弟子さんもたくさん育てています。

とはいえ、全員とにかく「ギター馬鹿」です。ギターという楽器が大好き!…ということでそれぞれが小川さんの楽器を触ったり、私が持参したパノルモ(19世紀ギター)を弾いたりして、お互いの弾き方をみたりして、ひたすらにギター談義。それぞれがスペシャリストですから、個性が豊か!そこから得るものがたくさんあります。
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僕がドブロを弾いたり…

うわー、古いギブソンだー!…と思ったり。これも不思議な音でした。
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あっという間の数時間でしたが、3年分くらいのものを勉強できてしまった感じがします!小川悦司さんのピックへのこだわりからも、たくさんのものを学びました。いろいろな厚さや材質のピックを見せていただき、実際に使ってみましたが、ギタリストの爪質などに関する重要なヒントをもらえたような気がします。

こういうちょっとしたヒントって、普通の人には「え?そんなこと?」って思えるような瑣末なことなのかもしれません。でも、楽器奏者にとっては、大きい財産になるのです!

…その後、みんなで外でちょっと飲みにいって…そこでも、やっぱり音楽談義になっちゃいました。

ということで、日曜日は午後〜夜まで、教えたり教わったりで、ギター漬けでした。 教えることも学ぶことなのです。そして雑談もギタリスト三人集まれば、やはり「勉強会」になっちゃいます。ギターの深い世界を教え教わり…といった1日でした!



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新兵器!クラシックギターですが、非売品です。

Acoustic Ladyland(石塚裕美&富川勝智)のライブを行います。

いままでできるかぎりPAなしで生音+ヴォーカルにちょっとだけアンビエンスという感じでライブでの音作りをしていたのですが、やはりお酒を提供したり人の出入りが多い会場ではある程度の音響増幅が必要となってきます。

ということで、ピエゾ内臓(ピックアップ内臓)のクラシックギターを探しているのですが、なかなかこれぞ!というのに出会えません。

ということを去年YAMAHA関係の方に話をしたら、プロトタイプのギターを貸していただけました!

これです!
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スタジオでギターアンプを通して試してみましたが、なかなかの優れものです!

ですが、お借りしているだけなので、お返ししなくてはなりません(悲しいw)。
ということで、この楽器に興味のある方、是非1/20のライブにお越しください!

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場所は渋谷の喫茶SMiLEさん。(サイト
渋谷宇田川町にある、ちょっと懐かしいような素敵な場所です。限定20名です。お越しいただける方は予約をお願いします。下記メールでも私へのメールでも構いません。


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Acoustic Ladyland(石塚裕美&富川勝智) LIVE@渋谷宇田川町 喫茶SMILE

2016.1.20 wed. 20:00start 19:00open mc \2000+1drink

出演:Acoustic Ladyland(Vo.:石塚裕美 Gui.:富川勝智)

ご予約:hrmii44-liveinfo@yahoo.co.jp

会場:喫茶SMILE 

東京都渋谷区宇田川町11-11 柳光ビル本館3階 03-6416-3998


石塚裕美(Vo.)と富川勝智(Gui.)によるユニット“Acoustic Ladyland”の音楽はミニマムでありながらマキシマム。「鳥肌が立った」「ギター一本と歌一人とは思えない」という多くの声が届く独自の音世界。

歌謡曲からハードロック、アニソンそしてオリジナルまで、自由で何にもとらわれない演奏とアレンジをお届けします。


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Acoustic Ladyland(石塚裕美&富川勝智)ってどんな音楽やっているんだろう?…という方は当ブログのライブレポート記事を御覧ください。今までのライブレポート御覧いただけます。

Acoustic Ladyland Vol.1 ライブレポ

Acoustic Ladyland Vol.2 ライブレポ

Acoustic Ladyland Vol.3 ライブレポ


Acoustic Ladyland Vol.4 ライブレポ

こっそり告知:2016の6月に九州方面でのライブも決定しそうです!詳細は後日!

バロックギターと歌〜「古くて新しい歌」ライブ満員御礼!

9月26日ですが、藤沢エリカさんとのライブ、満員御礼で終了いたしました!

17世紀の初期バロック歌曲をバロックギターだけの伴奏で支えるという大任でしたが、なんとか乗り切れました。藤沢さんの解説も好評で、歌詞の内容をわかりやすく説明。「結局、今の人も昔の人も悩んでいることは一緒なのね!」…と。お客様にもバロック歌曲の面白さや作曲技法をさりげなく親しみやすく伝える技量はさすが!

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当日は予想を超えるたくさんのお客様においでいただけました!
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2曲ほど、バロックギターでソロも演奏。

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会場となった千駄木のペチコートレーンもとっても素敵なライブバーでした!会場の響きもバロックギターと歌にはちょうどよく、また演奏したい場所です。

次回にご期待ください!

古くて新しい歌〜バロックギターと歌

9月26日は藤沢エリカさんと「古くて新しい歌」というライブを開催します。普段はバロックギターで伴奏することはないのですが、チャレンジだと思ってじわじわと練習&研究しております。 


藤沢エリカさんはしっかりと、当時の歌を研究なさった素晴らしい歌い手です。リハを通じて学ぶことばかり!おかげで当時の音楽のエッセンスがすこしずつ体にはいってきました。とても、楽しい。バロックギターもだいぶ鳴らすコツやモダンギターとの違いなどもわかってきたところです。もう一歩踏み込んでみます。

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チラシはこちら。
千駄木にある小さなカフェでのライブですので、ご予約はお早めに。私へのメールでも構いません。
tomikawaguitar@gmail.com
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9/26()【ライブ】
場所:ペチコートレーン(千駄木駅) 

『古くて新しい歌 17世紀の西洋音楽』

歌: 藤沢エリカ バロックギター: 富川勝智

open 19:00 /start 19:30

チャージ2,800 w/1drink

お問い合わせは chokomoja@gmail.com



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ギター史でのバロックはバッハじゃありません!(ビウエラ、バロックギター、19世紀ギター)

ギター連盟のほうでギター史の講義を2ヶ月に一度行っています。

ギター史・和声学ワークショップ

今は3周目…つまり3年続けたことになります。毎回ルネッサンス〜バロック〜古典〜ロマン〜近現代〜現代まで概観します。

受講している方に「ルネッサンスとバロック時代の撥弦楽器と言えば何を思い浮かべますか?」と尋ねると…「リュート!」とこたえる方が多いのです。リュートはもちろんルネッサンスとバロックを代表する撥弦楽器であり、優れた音楽がたくさんあります。ですが「ギター史」としての文脈で考えると、ちょっと外れているのですね。

もちろん、モダンのギターでリュートの作品を演奏することが多いです。バロック期の音楽としてのバッハをギターで演奏することも多いです。それは事実ではありますが、ギタリストとしてもっと「ギターの仲間」に注目して欲しい…といつも思うのです。

ギターという楽器にもきちんとルネッサンスやバロックがあったわけですし、ちゃんとギターは少しずつ変化しながらも、ルネッサンス期(16世紀あたり?)からちゃんと存在しつづけたわけです。

簡単に言えば以下のようになります。

ルネッサンス:4コース、ビウエラ

バロック:5コース

古典初期:6コース

古典期:6単弦ギター(19世紀ギター)

ロマン派:多弦ギターが主流

※タレガの時代に現在のギターの6弦が定着する

ルネッサンス期:ビウエラ、4コースギター
バロック期:5コースギター

以上の二つが忘れられがちです。ビウエラは16世紀スペインの一時期に栄え、あとは消滅してしまった楽器なので、ギターの仲間と言えないという研究家もいますが、調弦の近似性や現在のクラシックギターレパートリーへの取り込まれ方から考えて、同じ流れにいれてもよいと私は考えています。

どんな楽器なのかなあ?…みなさんそう思われると思います。写真を撮ってみました。試しに私が弾いている写真を載せますね。
まずはビウエラです。
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次はバロックギター。
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次は19世紀ギター(1800年代中頃の楽器です。若干ロマン派より?)。
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順番に楽器だけの写真を並べてみます。

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…いかがでしょうか?
手持ちの楽器でルネッサンスギターがあれば完璧なのですが、大まかな流れは見えたのではないでしょうか?

未だにクラシックギターの世界では「バロック=バッハのリュート組曲」という固定観念が蔓延っていますが、 ギターでバロックといえば、バロックギター!…というイメージが湧く世の中になって欲しいと思っています。バロックギターでのレパートリーもサンスやムルシア…まだまだたくさん良い曲がありますから。是非、それをモダンのギターで弾いてみたらいいのじゃないかな?…と考えるわけです。

ギター協奏曲の代表曲である「アランフェス協奏曲」が、サンスのバロックギター曲のイメージで書かれたこと…それを忘れてはなりません。何故、その発想が作曲家ロドリードに生まれたのか?

1920年代以降の「スペインルネッサンス&バロック音楽の見直し」というムーブメントがあったことを忘れてはなりません。

モダンギターを現代から過去に辿って行けば、19世紀ギターそしてバロックギター…というふうになるということを「ギター史」は忘れてはならないのです。




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