ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

ギター史

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九州のあれこれ(リョベートとタレガまでの道のり)

ゴールデンウィークは九州ツアー。
僕みたいな「ギター界の多角経営者」的な存在は演奏だけで呼ばれるっていうよりも、ギター史やらテクニック講座とかレッスンとかを絡ませてお呼ばれすることが多いのですよねー。

(一度でいいから、数カ所をひたすら演奏のみで回るっていう演奏旅行をして見たいw)

というわけで、今回も九州方面で演奏と「演奏付きレクチャー」的なイベントをやってきました。

まずは5/3小倉にて。池田慎司くんの教室スタジオongaku Goyaで。

リョベート編のギターアレンジを全曲やっとこさコンプリート。やはり池田慎司くんとあれこれリハをしていると面白いことが起こる。基本的にはしっくりと行かないところや勢いでやっているところを楽譜を見直してみると、なんとリョベート先生、、、しっかりとヒントをくれる。その辺りは本当に面白い。

ピアノやオケの楽譜にはない「リョベート先生の音楽的なヒント」があるんである。

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本番前二日前に小倉入りして丁寧にリハしました。もちろん東京公演の際も、かなり念入りにリハしました。朝起きて午前中しっかり通して、夕方にまた復習。で、夜は飲みにいくっていう 苦笑。まるで学生j時代のような勉強法。

小倉でも大体そんな感じでした。一回本番をやった後に気づくことも結構多いもんです。

演奏終わった後に池田くんともあれこれお話しします。もう長い付き合いですが、お互い未知の部分があるようで、割とたくさんお話しします。

僕も「池田慎司というギタリスト」の「未知の部分=天才性」に興味があるので、その辺りを質問したり、こっそり話の断片から想像してみたり。

池田くんのお父様(優れたマンドリン奏者です)が良く言う言葉は「意外に自分の近くにすごい人がいる」っていうことだそうです。中国の故事にそんな話がありましたね。実は家の隣に孔子が住んでましたーみたいなお話だったかな?

池田くんにとっては、僕や松下隆二さんがそうなんだそうです。池田くん曰く「そういうことに若手って気づかないまま大人になっちゃうんだろうなあー」とのこと。僕も池田くんも近くに割とすごい奏者が多くてよかったねーと。そして、優れた在野の音楽家と出会い、その縁をしっかりとキープしてこれたことも(僕らの)才能の1つなのだろうなあーと。

池田くんに言われた嬉しいのは、僕と演奏すると新しいアイデアとか刺激が貰えるんだそうです。

何が富川さんをそういう人間にしたんですかー?と問われたので、アンサンブルの時の秘訣として「決めうちしない」ということを話しました。

そう!僕のポリシーは「決めうち」しないことです。誰かとアンサンブルをする時、もちろん自分で新しい楽曲に取り組むときも常にフラットな態度でいたいと思っています。特にアンサンブルをやるときは楽譜を解釈しすぎると「決めうち」モードになってしまうものです。自分の思い込みというのかな?…それにがんじがらめになってしまいます。

僕は若い頃、先輩音楽家と共演するときはまるっと相手の音楽の流れに身を任せました。ああこうやりたいんだろうなあーとか、おおー!それはかっこいい!とか思いながら。なので、共演者としては重宝されました。ある意味言いなり 苦笑。

でも、そこからたくさんのものが学べたんです。そして、そういう態度でアンサンブルしていると楽譜からたくさんの情報が見つかります。その辺りを共演者の人とリハをしながら探していく作業が好きです。そして、それがアンサンブルの楽しみなんです。

こういう姿勢でいると、本番の最中にも「発見」があったりします。

「決めうちしない」…そうかー、これが僕のポリシーだったのかーと。池田くんとの会話で気づきました。

そういえばレッスンで生徒さんに教えるときも大切にしているのは生徒さんの演奏の「現状分析」。前もってこうだろうなあーとかこうしなきゃなーというのは避けます。この辺りの話はまたブログに書きますね。

さてさて、5/4は福岡での「演奏付きレクチャー」。

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こんな内容。

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こんな感じで行いました。僕が喋る。そして演奏を池田、松下両氏にしてもらう。

松下隆二さんのブログにこんな記事があります。よくまとまっております。



少しだけ引用します。

富川氏の話をうかがっていて 終始私が面白かったのはまさにそこであり 主観と客観の絶妙なバランス そしてそれらを可能な限りポップな形で提供しようという柔軟性と心遣いが強く印象に残った

確かに、そうなんでしょうねー。タレガはぽこっと天才として生まれてきたわけでないんだよーというのを僕なりに解釈してみたわけです。ま、これは僕の最新アルバム「あなたとわたし」のテーマでもあったわけですが。



↑というわけでまだ未聴の方はぜひ!

イベント終わりに松下隆二さんとあれこれ話をしました。雑談の中からたくさんのアイデアをもらいました。九州には池田慎司くんもそうですが、すごい人がいるもんだなあーと。

ということで、非常に充実した九州ツアーでした。また行きます。






時代とテンポ感

スペインギターフェスタアカデミーというオンライン講座を2021年4月からスタートしております。スペインギターフェスタメンバーが講師陣。僕はギター史を担当しております。



で、毎日月末に「質問デー」というのをやっており、受講生の方からの質問がいい感じにやってきます。

今回僕のところには「ルネッサンスやバロックの時代の音楽を演奏する際にテンポはどのようなことに気をつけたら良いか?」というもの。

毎回、いろいろな質問を受けて、調べます。嘘は答えられないですからねー。で、資料をいろいろ引っ張り出してきて調べるわけです。ギター史や音楽史についてはだいたいの概要な脳みその中に入ってはいるものの、そこに裏付けが欲しいし、でたらめに答えたくないですからねー。

というわけで、勉強するわけです。

今回用いた資料は以下三つ。

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クヴァンツ。

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モーツアルト父。

そして、上記含め、ルネッサンスからバロックあたりのことについて「あんちょこ」的に丸っとまとめてある本がこちら。

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橋本先生の本、今日はじっくりと2時間くらいかけて再読してみました。もちろんテンポについてのところだけですが、頭がスッキリ。そして、速度記号や拍子記号に関するところも整理できました。やはりテンポは人間の生理的な部分(腕の動きとか踊りとか)に関連していることも多いのだなと再確認。

三拍子のことについても、ちょっと調べてみましたが、バロックギターのサンスの教本のラスゲアードの部分についても、ヒントがもらえました。いやあ、面白い。

良い質問は、刺激を与えてくれます。そして、僕の中の知識も整理されていきます。

1/20ワークショップ二つ〜奏法と歴史と

1/19の夜に大阪からカムバック。翌日は二つのワークショップをやりました。

1/20は午前中は日曜ワークショップで奏法についてのワークショップ。テーマはアポヤンドとアルアイレ。アポヤンドを基本としてアルアイレのタッチを作っていくという段階から、実際の楽曲の中で要求される「アポヤンドとアルアイレ」の使い分けを受講生の方達と実践しながら、ひたすらやりました。

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次回の日曜ワークショップは2/10です。テーマは近日公開。こちらのブログで詳細を随時確認ください。



午後からは浜松町にてギター連盟主催「ギター史と和声のワークショップ」。僕が担当のギター史はバロックを。基本的にバロックギターの中にみる「バロック美学」を中心に。

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バロック時代がなんたるかを知らないと、古典もわかりません。古典がわからないと、ロマン派もわからない。ロマン派がつかめていないとタレガの音楽も理解できませんよー。

…という感じでバロックを掴んでいきました。

次回は3/24。ギター連盟ホームページで確認してください。来るもの拒みません。ギター史についてちゃんと知らないとギターを弾くことは「無駄が多く」「遠回りで」「勘違いした方向に」音楽を演奏しちゃう愚行です。
思い立ったら吉日。全てのクラシックギター学習者が「ギター史」について正しい理解を持ってくれることを願っております。

坂場圭介担当の和声はデュアートの名著を読みながら・・・今は絶版の「ギターのためのハーモニー」ですが、わきで聞いていて大学生の頃に貪るように読んだことを思い出しました。音楽の基本的なエネルギーを説いている本ですね。

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という感じで、1日に二件のワークショップ。教えることで脳内もしっかりとまとまります。個人的にいくつかサブテーマも出てきた1日でした!



1/28 ギター史と和声のワークショップ〜ロマン派とソナタ形式

さて、日本ギター連盟主催の「ギター史と和声のワークショップ」の7期目の「三回目」の講義を行ってきました。

今回は、インフルの影響でだいぶ欠席が多かったですが、内容としてはギター史は「ロマン派」まで。そして、和声は「ソナタ形式」まで進みました。

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次回の連盟ワークショップは3/18になります。まだまだ新規での受講生は募集しております。
日本ギター連盟のホームページにて会場情報などご確認ください。



 


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「ギター史と和声のワークショップ」第6期終了!〜感謝状もらいました

ギター連盟のワークショップ「ギター史と和声のワークショップ」の今期最後の授業がありますが、5/14にありました。これで実は「第6期」目が終了。
そうです、丸6年やっております。なーんて思っていたら、連盟事務局から感謝状もりました 苦笑。
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さて新期もおこなうことが決定しました!
2017年9月からスタートします。引き続き坂場圭介と富川勝智で「ギター史と和声のワークショップ」を行うことにしています。新規参加お待ちしております。

「どんな感じかわからないんだけど」とか「難しんだろうなあ」「ついていけなかったら恥ずかしいなあ」という思う人は、なにごとも上達しないんです。

もう何年間もこの講座に参加している人は、「なんかいも繰り返すことで、まったく理解できないことが最初あっても、すこしずつわかってくる」とおっしゃっていました。

ギター史の講義も、ひたすら聞いているとなんとなく耳学問で覚えてくるとのこと。。

新期の情報や日時が決まったら、改めてこのブログもしくはギター連盟のほうのホームページで発表します。しばらくお待ちください。

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