ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

プロ

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

プロギタリストになるための方法なんかありません!

「どうやったらプロでやっていけるんでしょうか?」という質問を最近受けました。

現在、私はプロでやっています。音楽だけで生活しています。なんとかお金も稼いでいます。フリーでやっていますから、それなりの人間関係のきつさは正直ありますし、事務作業や自分なりの営業活動(←基本的に苦手なので貰い仕事ばっかりですが 苦笑)を続けなければなりません。

教える現場、演奏する現場…これら二つがメインとはなります。もうひとつあるとすれば「研究活動」ですかね。そのいずれの現場でも、いざそのモードにはいってしまえば、無我夢中でやっているのは事実です。苦しいと思ったことはないですね。

教える場合でも無我夢中でやっています。
演奏する現場でも、音楽を楽しんでいます。
研究するときも、資料を読むのに没頭、楽譜を漁るのに没頭…

そのいずれも楽しくてしょうがない!…これが本音。なので、プロギタリストになるための方法はない…と言えます。敢えて言えば「現場を楽しむこと!」が一番大切かなあ?…プロ志望の方にはそう答えるしかなさそうです。

つまり、プロギタリストになるための方法は…ありません!

そんなことを考えながら、吉松隆さんのブログの記事を再読しました。

音楽家(作曲家)になるには・なれれば・なれたら 

是非、みなさんも読んでみてくださいね(とても面白い文章ですし、音楽家の現実をいたいくらい正確に描写しています!)。結論から言えば「好きで好きでしょうがないから音楽をやっています」というものです。プロになるための絶対法則なんか音楽にはないですよ…ということですね。

自分のことを考えてもそうだと思います。一体どこから音楽で食って行けるようになったのだろう?…どうやってお金を稼げるようになったのだろうか?…と。

40歳を越えた今、こうは言えるかなと。
「音楽やギターという素晴らしさをたくさんの人に知ってもらいたい」という想いでずっと続けて来たのだ…演奏にしても教授活動にしても、それが僕をずっと支えてきました。結局は自分が「これは好きだ!」「これは凄いぞ!」という熱い想い(この無駄なくらいな熱さを私は持っていると思います)が前提としてあります。そして、それをどうしても沢山の人に伝えたい!…というのがあるわけです。

金銭はあとからついてきたものかなあ、と。

音楽だけで生活していくということは、普通の感覚では「無理」と考えてしまうのが普通です。プロになりたい!…と思っただけで、普通の親だったら反対すると思います。学校の先生もそういうでしょうね。音大や音楽関係の学校にいるならば、ちょっと違うかもしれませんが、毎年たくさんの音大生が卒業していきますが、そのなかでプロで活動してきちんと生活していっているのはごく一部です。

学校や一般的な社会では「音楽っていいですね!」という価値観があるとは思いますが、現実は違います。ある意味、浮き世の価値観を忘れて、音楽という魔法にどっぷりと浸かっているくらいの人(取り憑かれている人?)じゃないと続きません。

周辺にいるプロの音楽家の方にはやはりそういうタイプの人が多い。24時間音楽のことを考えています!…という人です。

上記の吉松さんのブログを読んでみると以下のことが書いてあります。
「休みなく作曲してます」と「一万時間には疑問」。

どのような分野においても、ブレイクスルーするには「一万時間」の勉強が必要であるということですが、吉松さんはそれは正しくないんじゃないかなあ?…と言っている。おそらく、「プロになるには1万時間やればいいんだ!」と思っても、無理だよ…と言いたいのでしょう。プロになるひとは結果として1万時間やっているということを言いたいんだと思います。

音楽でプロになる人(他のジャンルでもそうでしょうが)は、食えても食えなくても音楽をやっています。飯食うのも忘れるほど音楽に没頭しています。その結果、プロとしてお金がついてくるものなのです。逆に言えばそういう「想い」や「勢い」や「没頭」がなければ、1万時間やってもプロになる保証はありません。

プロになるためにはいろいろな知識や経験が必要です。とはいっても、それは紙にリストアップできるようなタイプなものではないのです。

「クラシックギターのプロギタリストになるためには何をどのくらい勉強すればよいのですか?」と訊かれれば、教師として(師匠として)本音を言わせてもらうならば、こう答えるしかないでしょうね。

「クラシックギターと音楽の全て!」

…そう答えたら真面目なお弟子さんなら、「じゃあ、まずはルネッサンスから始めて…古典もやって…近現代だとポンセかな?あ、その前にタレガの主要な作品をやって」とか考えてしまうでしょうね。勉強する項目をリストアップしていきたくなります。

リストアップした暁には…その膨大な量に圧倒される。無理だ…自分には…と普通は思うものです(実際自分もそういう時期ありました)。

プロではやっていけないだろうなあ…と思ってしまえば、ギターや音楽には没頭できなくなります。なので、この思考プロセスはお勧めできません。

そういう方法ももちろんあっていいでしょうが、最終的にプロになる人はこのようなプロセスは辿らないような気がします。

考えなくても、好きになった曲を弾いて、好きになった作曲家のことを研究しています。とにかく弾いているでしょうし、自分が身につけたスキルや知識を自慢げに他者に伝えたいという欲求を持ちます。

…そんなものです。プロになれる人って。考える前に「飛べ」。そういう人がプロになっていくような気がします。

 


BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ



練習は楽しい!・・・たとえ夜明けまで弾いていようとも

最近、思うこと。ちょっとだけ書いておきます。当教室にはプロ志望の生徒さんも多く通ってきています。ときどき、彼らの将来を考えてしまうのです。

(まあ、そもそも「プロ志望」といっていること自体がどうなのかなあ・・・という議論はわきにおいておいて・・・。)

(あと、以下の「プロ」ということですが、フルタイムで音楽で仕事をしている人のことです。細かい定義はしません。面倒くさいので。)

突然ですが、練習というものは「楽しい」ものです。みんなでわーっ!と騒ぐ類の「楽しさ」ではないと思います。言ってみれば、プラモデルを作ったりペーパークラフトを作るような「楽しさ」に似ていますね。

ああ、ここどうやって仕上げようかなあ・・・ここは正確に組み上げておかないと後で大変なことになるなあ・・・ここのパーツを先に仕上げたら後が楽だなあ・・・とか。

そういうことを考えていること自体が楽しいはずです。そして「時間を忘れるはず」です。プラモデルの場合、くみ上げるまであっという間とか・・・。もちろん時間をかけて毎日コツコツというタイプの方もいらっしゃるとは思いますが。

・・・で、本題に戻ります。

結果としてプロになった人は結局「時間を忘れて」「練習を楽しんでしまった」人が多いのだろうなあ、と最近思うようになりました。

1時間だけ練習するつもりが、気になる部分がでてきたり、あれこれ可能性を試したり、技術上うまくいかない部分が気になって解決法を思考錯誤したり、とにかくゆっくりからやるしかないかな?と思ってメトロノームでテンポをあげていったり・・・。

そんなことをしているうちに2時間、3時間を経ってしまう・・・練習っていうのはそういうものなのです。練習=義務と考えてしまうとそういう風にはならないかもしれません。

そして、とりあえずの結論。だれかなんと言おうと「練習は楽しい!」のです。そして、自然にそう思える人しか「プロにはなれない」と思うのです。

そのことは私自身の経験から、そして周辺にいるプロギタリストになった人の様子や仕事ぶりを見ていると、これはやはり正しいのではないかなあ?と思うのです。

義務感で一日何時間というのではなく、気づいたら数時間練習している・・・という「気持ち」で練習するのではなくてはプロにはなれないのではないか?・・・と思うのです。

プロになりたいのであれば、「1日8時間練習して当たり前」であるし、「気づいていたら朝になっていた」という経験も1度や2度ではないはず・・・と(心から)思うのです。

私自身も大学時代に本当に長い時間ギターにさわっていました。眠くなるまで弾きました。・・・というよりは、「ちょっと休憩するか」と思ってベッドに横になったら、寝ていた・・・という感じでした。留学時代はとにかく弾けない部分があることが悔しくて、そして師匠が言ったことができないことが悔しくて、弾きました。あれこれ考えたことを試したくて・・・自分の指で音にしたくて、毎日最低でも6時間は弾いていました。

現在でも、起きている時間のほとんどは音楽とともにいます。もちろん、執筆やレッスンをしている時間もありますから、純粋にギターを弾いているわけではありませんが、生徒のレッスンのために予習をしていて、気になる部分をさらってみたり、楽譜を見ていてためしに音を出してみたりすると時間の経つのを忘れます。

ギタリストの伝記などの記事を執筆するときも、資料にある作品がでてくれば、気になってしょうがありません。楽譜を引っ張り出して弾きます。ギターのメソッドなどの著作を眺めていても、まずは自分で試さないと気がすみません。なるほどなあ!・・・と思ったり、疑問に思ったり。

・・・結局、起きている時間のほとんどは音楽について考えているか、ギターをさわっているのです。自然にそうなります。


そのように考えていくと、やはり「プロになるためには1日何時間弾かねばだめ!」というものではないような気がしてくるのです。結果として何時間弾いていた・・・というほうが言い方として正しいのかもしれませんね。

さて、ここまで書いていて、ちょっと自分のブログを検索してみました。
以下に部分を引用します。

http://guitar.livedoor.biz/archives/51386066.html

生徒さん:「途中、挫折とか、練習していて苦しい・・・楽しくない!!・・・って思ったことはありませんか?」

私:「というと?」

生徒さん:「うーん、例えば・・・義務感で練習しているとか・・・そういう風に感じたことはないかってことなんですけど・・・プロになるにはある程度の練習時間が必要なわけでしょ?。一日5時間弾くっていうのが義務感になってしまって、それで練習が嫌になる・・・という感じですよ」

私:「うーん、そういう感じになったことはないですね。基本的に“くやしがり”なので、“あいつができるのなら、俺にだって!!”とかコンサート行った後も“あそこどう弾いていたっけ?”とか考えて練習してきたような気がしますね。あと、自分の練習を録音して聴いてみると“うわ〜下手糞!!”とか思いますからね・・・その“下手糞”の理由を探して練習していくと、あっというまに2,3時間経っているという感じですかね。そしてその理由が発見できたとき嬉しい・・・その繰り返しですかね」

今とまったく同じこと言っています!(人間変化しないものです・・・)

あと、この記事も思い出しました。

http://guitar.livedoor.biz/archives/51141696.html

「まあ、1万時間弾けばクラシックギターのことわかるんじゃない?」という記事です。参考にしてみてください。この時間が「義務感ではなく」達成できたとき、かぎりなくプロになれす素地があるのではないかと最近ほんとうに思います。 





BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ

1万時間

なにごともそれを仕事にするためには「1万時間」が必要なのだそうです。

誰かプロの音楽家が言っているのを聞いた事があるし、先日読んだ本にも似たことが書いてありました。

ある人が作家になろうと思ったら、小説を毎日6時間書く。それで5年弱で作家になるための基本ができる。

これはギタリストにもいえるわけで、練習を毎日6時間・・・それで5年後にはプロギタリストになるためにベースができるということなのです。

 

何故、このようなことを書くかというと、最近レッスン時に「プロになるにはどうしたらいいんですか?」というようなことを質問されたからなのです。

ワンレッスンに訪れた「プロ志望」の人にも訊かれた質問なのです。こういう種類の質問をされると自分でもいろいろと考えてしまいます。

細かくアドバイスするときりがないのです。例えば・・・

・・・古典をしっかりやって・・・やはりソルは必須だなあ・・・勿論ベートベンやモーツァルトもしっかりと研究しておかないと・・・セゴビアやリョベートの研究も必要だしなあ・・・ポンセやテデスコもできれば全作品弾いてみて・・・やっぱりターレガも全作品研究して欲しいなあ・・・バロックもやっぱり時間を割いて研究しておかないと・・・

・・・うーん、多すぎる!!

ということで、「1万時間」でかたがついてしまいます。

おそらく、普通に考えてある分野を極めようと思ったら「1万時間」の時間は必要なのでしょうね。

自分の経験からいうと、大学時代〜留学時代までギターを練習していてあっという間に2時間、3時間がたっているというのはざらでした。特に留学時代は「ああ、あの曲も弾いてみないと・・・」とか考えていると、毎日6時間練習しても足りないくらいだった経験があります。

最近でも、いろいろと研究していると、2時間くらいあっという間に経ってしまいます。

「1万時間」の内容は人によって様々に変化するとは思いますが、とりあえず、プロになるため・・・に覚えておくべき数字ではあると思います。

一日2時間しか練習しなければ、プロになるために10年以上の年月が必要だということになります。1時間なら単純に20年以上ですよ・・・。

この「1万時間」という数字は覚えておいたほうがいいです。

 

BLOGランキング(応援よろしく!)

音楽ブログランキング

レッスン案内
東京渋谷:ホームページ
東京池袋(金曜):GG学院
※ワンレッスン→詳細
お問い合わせ

レッスンのお問い合わせや演奏依頼、執筆依頼、作曲&編曲依頼、またはブログの御感想など…

名前
メール
本文
プロフィール

tommig

訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

ギター史と和声のワークショップ
公益社団法人日本ギター連盟ユベントス主催によるギター史と和声学の講習会
詳細はこちら!
講師はギター連盟正会員の富川勝智と坂場圭介です。
Archives
富川勝智

Facebookページも宣伝
記事検索
演奏会情報
♪富川勝智の演奏会♪
チラシまとめ
演奏会チラシ


体験レッスン
富川ギター教室では無料体験レッスンを行っています。正しい基礎を知りたい方、独学でお悩みの方、技術に限界を感じている方…今すぐに申し込みください。


☆申し込み☆
 ↓↓↓↓↓
クリック!

ギタートラベローグ
日曜ワークショップ開講中!
♪詳細は…
“月イチ講座”ブログ
サーキュレーション
  • ライブドアブログ