ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

ラグリマ

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

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tomikawaguitar@gmail.com

名曲攻略講座!…やります。(日曜ワークショップ9/13)

9月13日の日曜ワークショップでは初の試みを行います!
名曲攻略講座!…クラシックギターの名曲を取り上げて、そこで「どのように表現を考えていくか?」という点と「どのように技術を考えていくのか?」という点をみなさんと考えていきたいと思っています。

これから不定期ですが、行っていきたいと思いますが、第一回は「ラグリマ」を選びました。フレージング、リズム、拍節感…たくさんのことをこの一曲から学ぶことができます。

詳細はこちらのブログで!


ラグリマをずっと弾いているけど、いまいち表現にマンネリを感じている方はもちろんですが、「音楽表現を自分で考えるためのヒントが欲しい」という方も是非参加ください。ここで学んだことが他の楽曲でも役立つような「音楽表現のルール」的なこともお伝えできればと考えています。

ラグリマ自体が演奏できない方でも、大丈夫です。これからラグリマを弾いてみたいなあという方でも是非ご参加ください!


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レッスン覚書ミニ〜2009年3月5日〜7日

  1. ターレガ、ムーア風舞曲。伴奏の5度音程の扱いに注意。中世風な響きを強調するべし。
  2. カルッリ45のエチュード。7番〜10番。3フレット分を1−3ではなく、1−4で捉える意味を考えること。カルッリのエチュードの醍醐味は左手の押さえにおいて、ポジション的な発想と和声的なフォームを適宜交えていることである。そのことに気づけると「エチュードとしての練習法」が見えてくる。
  3. パークニング教本のカタルーニャ民謡のアレンジは秀逸。モダンな和声感を感じる。和音のバランスの練習によい。
  4. バリオス。フリア・フロリダ。左手のヴィブラート。音を持続させるためにかけるが、そのほかにピッチ調整の意味もある。ヴァイオリン奏者と思って、しっかりと和声的に、そして旋律的にイントネーションをコントロールしないと、濁った音楽となってしまう。
  5. 左手の軸指(pivot)とガイドフィンガーをしっかりと理解することが初心者には重要。
  6. ラグリマ。ポジション移動時には、押弦した指をそっと脱力して真上に放すことが大切。
  7. ドメニコーニのコユンババ。アドリブ的な雰囲気を大切に。テーマ(アイデア)がどのように展開されていくのか…それをしっかりと「眺める」。そして、実際の演奏の際には、『次はこのようにしようかな?』とか『リズムを変えてみようかな?』という感じに、実際にアドリブをしている意識で曲を演奏していく。
  8. リンフォルツァンドとスフォルツァンド。違いを明確に理解しておきたい。前者はrin=英語のre-である。reformをヒントに考える。
  9. 左手の押弦を放すときの指動作。関節のロックを外さないこと。これが大切である。決して「脱力」ではない。一般に演奏時の動作は「脱力対緊張」の対比で語られることが多いが、実はその中間点がある。「リラックス、アクティブ、アクション」という3つの状態を思い浮かべることが大切である。

 

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言い間違い・・・ラグリマ編

曲名の覚え違い、言い間違いはなかなか面白いものがある。

「きよしこの夜」を「“きよしこ”の夜」と勘違いしていた中学生もいたりする。

(きよしこ・・・っていう人名はありなのだろうか?)

 

ラグリマを「ラリグマ」といい間違えた生徒さんもいたりする。

・・・なんとなく、らりった熊・・・を思い浮かべてしまった。

マタタビで酔っ払った熊、間違ってシンナーを吸ってしまった熊・・・まあ、いろいろ想像できてレッスン中楽しく過ごせました。

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ギターレパートリーの小ネタ〜ラグリマ(ラ・グリマ???)

語学というのは恐ろしい。

まず、ラグリマの“ラ”のところにアクセントのない譜面がいかに多いことか!!

まあ、これはフォントの関係もあるので、しょうがない場合もあるんだけれど・・・。

・・・というような話題から「ラ・グリマ」というタイトル表記の楽譜がいまだに発売されているというのも、恐ろしい・・・という話に生徒とのレッスン中、なることが多い。

まあ、ターレガには「ラ・パロマ」(ほんとの作曲家はイラディエルですが)とか、「ラ・マリポーサ」とかいう曲があるので、「ラ・グリマ」としたくなる気持ちも分かるのですが・・・。

「la」はスペイン語の定冠詞なので、中途半端にスペイン語をかじってしまって、分けてしまったのかもしれない。

では「grima」だけだとどういう意味でしょうか?

 

『嫌悪』です!!

もし、「ラ・グリマ」というタイトルを見て、勉強熱心な人がスペイン語辞書でこの単語を引いたのだとしたら、恐ろしい結果になってしまう。本当は「涙」という意味なのに「憎悪」となってしまうのだから・・・。

『ターレガはこの作品を誰かへの恨みを込めて作曲したに違いない!』・・・とかたぶん1000人に1人くらいは思っている人がいるかもしれない。

曲のイメージがまったく違ってしまいますよね。

みなさん気をつけましょう。

「ラグリマ」の解説について

ホームページの「ギター講座」のところに
ターレガの「ラグリマ」の解説をアップしている。
 
あるブログの記事に、この解説についての感想が載せられている。
以下引用。
 

選曲は古典的な小品…といっても、オーソドックスなようでいて実はマニアックという選曲でした。1曲目は「ラグリマ」だったのですが、ギター講座では「ラグリマ」の弾き方に関して詳細な考察があります。単に指馴らしで簡単な曲から始めたのかと思ったら、それだけではなく、この簡単な曲が実は非常に難しいのだということが講座を読むと分かります。ただ、私としては「そこまで考えて弾いているのか」と感嘆する反面、引いてしまったのも確かです。正直、それほど面倒なものならクラシックギターなんてやりたくないな…と。この辺は難しいところですね。

実は私のコンサートを聴きに来た人の記事です。

確かにそう思う気持ちも分かるのですが、これを一言で「ひいてしまった」「それほど面倒なものならクラシックギターなんてやりたくない」と言い切られてしまうほど切ないことはない・・・

 

私は通常の生徒のレッスンで、「ラグリマ解説」で書いてある内容の全てを生徒に強制したりはしていない。実際にそこに書かれていることを生徒に強制したら、それこそ「そんな面倒なことやりたくない!」と逃げられてしまうだろう。だが、本当にある作品の真価をひきだすためには、ありとあらゆる角度から楽曲に立ち向かわねばならない。

私は「ラグリマ解説」で、楽譜からどれだけ情報を読み取り、表現につなげていくかを文章に書いただけである。そしてその情報の取捨選択をしているのは私であるから「私なりの解釈」である。私なりのアプローチで作品と対峙しただけである。

そして、フレージングを考えたり、アゴーギグの様々な可能性を試し、本番の演奏時はそれを全て忘れてしまっている。「次はリタルダンドだな・・・」とか「このフレーズはあそこまで・・・」ということは一切考えない。練習の時に、考えた表現を同化させてしまっているので、本番演奏時に「ラグリマ解説」に書いたことなど微塵も考えるないのである。「心のおもむくまま」「わたしの」ラグリマを演奏している。いわば、自動的に楽しんで演奏しているという感じ。

どの曲を練習する場合でも、さまざまな観点から楽譜を「読む」こと、そして表現の様々な可能性を試すことは重要である。人前で演奏するにあたって、「どう表現していいかわからない」という部分をすこしでも残してはいけない、と思う。充分に楽曲を分析し、演奏する・・・これが作曲家に対する礼儀であり、音楽をする人の「至上の喜び」であるはずである。

楽譜の奥にあるものを掘り起こす作業を「ラグリマ解説」では書いただけである。

アマチュアにはアマチュアの領分がある。「面倒くさい」と感じるのであれば、その手前でラグリマの表面の音の部分で楽しんだらいいのである。アマチュアにはその権利がある。私はアマチュアが純粋に楽器で「音を出すこと」を楽しんでいる姿を見るのが好きである。そして、『ラグリマ』は、音をだすだけで充分に楽しめる楽曲である。

ただし、一度、楽曲を解釈する「楽しみ」を知ってしまえば、その行為こそが「音楽をする」ということに気づくだろう。その解釈という作業を自分でするためには、経験といくつかのコツが必要である。そして知識も必要である。作曲家についての知識、音楽形式に対する知識、楽典の知識などである。それらの知識を総動員して、楽曲の分析をすることで、「音楽」が眼前に顕れてくる。

そのために割かれる労力は「音だけ出したい人」には意味のない「苦痛」「無駄」であるかもしれないが、「音楽をする人」には喜びと発見に満ちた時間であるのだ。

楽曲を解釈するために割く労力と時間は各人自由である。逆に、労力と時間を多く割くことができる楽曲こそ「名曲」といえる。それは同時に「音楽をする楽しみ」をたくさん我々に与えてくれる楽曲である証拠でもある。

無責任に「それほど面倒なものならクラシックギターをやりたくない」と言わないで欲しい。本人はそういうつもりで言ったのではないと信じたいが、この言葉は、音楽に対する侮辱ととられても仕方がない台詞である。真摯に音楽に取り組む人にとっては、「怠惰」から来る言葉であるとしか思えない。

私は音を楽しむアマチュア演奏家の態度を否定しているわけではない。ただし、もう一歩踏み込んだところに「音楽のプロ」は喜びを見出しているということを忘れないで欲しい。それがアマチュアで音楽を楽しんでいる人がプロの音楽家に払うべき礼儀である。

・・・私は生徒にレッスンを行うとき、「音楽を解釈していく喜び」が得られるように技術面、表現面から指導している。最終的には自分で楽曲を解釈する喜びを見つけてくれることを希望しているのだ。

たった数音の音のつながりから意味を発見する喜び、その音のつながりが自分の精神に与える影響、それを第3者に伝える技術、を私は生徒に「こっそりと少しずつ」レッスンしている。

そして、現時点での私の解釈のプロセスをまとめたものが「ラグリマ解説」である。明日にはそのアプローチは変わるかもしれない。おそらく、演奏するたびに新しい解釈が生まれてくるだろう。そのプロセスが楽しいから「音楽家」をやっていけるのである。



かなりの長文になってしまいましたが、ここまでお読みいただいた方ありがとうございます。

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