ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサ

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

レヒーノ版アグアド教本から学ぶ運指の意味

逃げ回ってきたものに立ち向かう。なーんかそんな年齢になってきた。
というよりは、かつて「勢いで勉強したもの」に意味を感じられるようになってきたのかもしれないなあ。

ということで、最近はレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサ編の「アグアド教本」をツブツブと再勉強中。

IMG_1104






















レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサは一応僕のおじいさん師匠にあたる。なので、やっぱり若い頃は「やらねばー」と勢いでさらったものだ。なので、適当w

今、見返してみると、いつも教室で使っている「教室用新ギター教本」(ギタルラ社)との共通点に気づく。新ギター教本の編者である小原安正先生もこのレヒーノ教本にインスパイアされて編んでいるのは明らか。

新ギター教本は俗称「青本」なんて言われているけれど、そのあたりも似ている。レヒーノ=アグアド教本も昔から真っ青である。

とは言え、青本の方が圧倒的に初心者から中級者まで取り組みやすいように教材が練られている。なので、レッスンで使いやすい。だから、僕も使っている。

さてさて…そんな感じでちょっとずつあれこれ考えながら勉強していると、巻末にあるアグアドの名曲の「ロンド・イ短調」の運指にクラクラきてしまった。

IMG_1089
















え??それ弾きにくくない?・・・だけど、弾いてみると音楽的に美しいのだ。昔、原典版はこうだからなー!とか、こっちの方が弾きやすいや!とか若気のいたりで直して弾いていたところも、今レヒーノ先生の運指通りにやってみることにしている。そして、おお!これは?こういう意味なのか!なんて類推して楽しんでいる。

楽しんで、そして、勉強になっている。

運指にはギタリストの「音楽観」が出る。

だから、セゴビア編の「ソル20のエチュード」はセゴビアの音楽観を学ぶためのエチュードでもある。そして、セゴビアの選曲は本当に素晴らしい。一曲もハズレがない。

カルカッシ25のエチュードはその意味ではリョベートの運指でやらないとあんまり意味がないかもしれない。日本人は幸いにも全音版が「リョベートそのままの運指」なので、ラッキー。カルカッシ25のエチュードは原典版でやる意味はあんまりないと僕は思っている。

カルカッシ25のエチュードも一曲もハズレがない。全て美しい曲ばかりだ。

セゴビア編のソル20のエチュードもカルカッシ25のエチュードも抜粋でやればいいよ・・・という考えも最近はあるみたいだけど、時間がかかっても全部やってみるといいと僕は思っている。

もちろんエチュードなので、テクニック面や音楽面で一曲ずつ目的がある。目的にあったエチュードだけやっても効果的。だけど、全部やってみると、セゴビアやリョベートの運指にこもっている「音楽観」が見えてくる。そして、彼らがソルやカルカッシの作品をどのように音楽的に昇華させて行ったかがわかる。

というスタンスで、今僕はレヒーノ先生が書いた「アグアド教本」を再履修しているところ。そして、アグアド教本にある楽曲の新たな美しさに気づいている。




巨匠達の映像から学ぶこと(レヒーノとディアス)

タイトルですが…あまり長くてもしょうがないので、呼び捨てっぽくなっていますが、「敬称略」でいかせていただきます。

そのように前もって言っておきたいほどに、この二人は僕にとっては大巨匠です。

レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサとアリリオ・ディアス。

最近、この二人の映像を見ました。YouTubeで。いい時代ですね。レヒーノの映像はスペイン国営放送のインタビュー。こういうアーカイブが見れるのはほんとに凄い。ちょっと前まではDVDなどになっているものを海外から取り寄せて…という感じでしたが。


 
18分過ぎから演奏があります。レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサの語っている内容もたいへん興味深いです。タレガやソルに関する見解はとても参考になります(スペイン語なので、分かる人は是非!…たいへん分かりやすいスペイン語です)。

もうひとつは、アリリオ・ディアスの伝記ドキュメンタリーです。



冒頭で歌っているディアス。ギターの音も素晴らしいですね。もちろん全盛期のキレとかテクニックの凄まじさは薄れていますが、すべてを削ぎ取った後に残る「ギターらしい音」…これがギターだよね!…という説得力に満ちた音です。

もう何回も見ていますが、見る度に発見があります。特にレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサのタッチは参考になります。私の「お爺さん師匠」でもあります。師匠である手塚健旨先生、ホセ・ルイス・ゴンサレス先生に共通の音がありますね。

それを僕はちゃんと受け継いでいるのかなあ?…自問自答している最中なのですが、このビデオを見たある生徒さんの感想だと、「レヒーノ先生のタッチと富川先生のタッチは似ている!」とのことです。そうなのかなあ?…(←まだ自問自答中)。

とりあえず、久々にギターらしい音を聴いて、巨匠達からエネルギーを貰いました。 明日からもがんばろう!いい音出そう!



 


BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ

 

「神の前にて」〜レヒーノとその作品

今年はなんとなくレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサの作品にはまっています。

今年6月にひたちなか市のアコラさん主催で「レヒーノ&エドゥアルド兄弟のギター作品について」というレクチャー付コンサートをしました。それがきっかけで、それ以降もはまっているわけです。

なんだかんだいってロンデーニャ…傑作ですね。演奏会で弾くたびに、そのテクニック上の難しさと音楽の深さ、そしてスペイン音楽の真髄を感じることができます。そのほかにもサパテアード、ペテネーラ…名曲ぞろいです。

で、その延長線上で、最近気になる作品。「神の前にて」というレヒーノが映画のために書いた作品があるのです。この中の「イディリオ(牧歌)」というのは、ホセ・ルイス・ゴンサレステクニックノートのセーハの項目に註として“お勧め練習曲”として取り上げられています。

(※シャープ5つという変り種…でも、とても美しい曲!…小品として単独で練習しても価値あります!)

その練習曲を生徒とともに弾いているうちに、ああこれはやはりいい曲だなあと思ったわけです。それで、最近、そのほかの曲もぼちぼち練習しているのです。

なんとなく「歌とカスティーリャ舞曲」に似たものもあり、あれこれはソルのエチュードに似たのなかったかなあ?と思わせるものもあり・・・意外に楽しく練習しています。しかし音数が少ないのが、逆に難しく、レヒーノ作品に共通の左指の拡張にも苦戦中…。

そして、たんたんとした感じが全体の曲調を掴みにくくしています。昔から、弾いてみたい曲ではあるのですが、なんとなく地味…それでいて細かい部分においては技術的難所が多い…。コンサートピースとしては華やかさがない…。

労多くして益少なし…なのかなあ?と思いつつ地道に練習中。

一体、人前でこの曲は演奏する機会はあるのだろうか?…と思いつつ、「神の前にて」というタイトルは格好いいなあ!…と思って、練習を続けているのです。

 

BLOGランキング(一日ワンクリック!お願いします!!)

音楽ブログランキング

レッスン案内
東京渋谷:ホームページ
東京池袋(金曜):GG学院
※ワンレッスン→詳細
お問い合わせ

レッスンのお問い合わせや演奏依頼、執筆依頼、作曲&編曲依頼、またはブログの御感想など…

名前
メール
本文
プロフィール

tommig

訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

ギター史と和声のワークショップ
公益社団法人日本ギター連盟ユベントス主催によるギター史と和声学の講習会
詳細はこちら!
講師はギター連盟正会員の富川勝智と坂場圭介です。
Archives
富川勝智

Facebookページも宣伝
記事検索
演奏会情報
♪富川勝智の演奏会♪
チラシまとめ
演奏会チラシ


体験レッスン
富川ギター教室では無料体験レッスンを行っています。正しい基礎を知りたい方、独学でお悩みの方、技術に限界を感じている方…今すぐに申し込みください。


☆申し込み☆
 ↓↓↓↓↓
クリック!

ギタートラベローグ
日曜ワークショップ開講中!
♪詳細は…
“月イチ講座”ブログ
サーキュレーション
  • ライブドアブログ