ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

動画

2019.8 新サイトOPEN!
https://tomikawaguitar.com

富川ギター教室(東京渋谷) https://tomikawaguitar.com
https://tomikawaguitar.sakura.ne.jp/wp/lesson/
※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

お仕事依頼&お問い合わせは下記メールへお気軽に!
tomikawaguitar@gmail.com

現代ギター10月号〜フィジカルなもの

現代ギター10月号の実物を見た

IMG_8154



















やはりいくつもの連載をやってきて、著作もだしているとはいえ、実際の雑誌を見る快感は別物。
IMG_8155









ということで「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート講座」スタートしております。6ページに渡ってガッチリと。
やはり実際に本誌を受け取るとなんとも言えない気分になる。

インクの匂いがわーっと広がる。それはフィジカルなものだ。そして、そのフィジカルな感覚は10代の頃から変わらない。高校生から現代ギター誌を定期購読している。届けられて、開封する。その匂い!


中身を隅々まで読む。分かること分からないこと。たくさんある。だけど、あ!こういうことなのかーとか、こんなギタリストがいるんだなーとか、こんな曲があるのかー!など沢山の新しい世界がある。


だから、現代ギターという雑誌は憧れの雑誌で、留学から帰国してプロ活動を始めて連載してみない?というオファーがあったときはびっくりした。

え?僕が?現代ギターに?という感じ。最初はドミンゴ・プラトのギタリスト辞典の翻訳連載でしたが、あれこれ来日ギタリストの通訳を頼まれたり、自分が現代ギター社の主催コンサートに出演したり、スペイン音楽に関する連載を頼まれたりそんな感じでもうかれこれ20年以上ずーっとお付き合いさせてもらってます。

(オファーがないのは表紙だけ!)


いつでも初心忘るべからずじゃないですが、本誌を開くときはドキドキします。原稿を連載している時もゲラをpdfで頂きますが、これはやはりフィジカルなものじゃない。

やはり、実物を受け取り、ページを開き、インクの匂いを嗅ぐと「おー!仕事したよねー」と思う。


こういう感覚ってわすれちゃならないんだよねーと思います。実はこの感覚はCDと変わりません。CDをいままでたくさん出してますが、このフィジカルな感覚は別物。音源の確認は山ほど事前にやっていたとしても、実物をうけとったときのフィジカルな感動は常にあるのです。


だから配信やYouTubeの演奏動画にはなーんの感動も感じなかった。自分としても「これがおれだよー」と言い張れるような感じではアップできてません。やはり演奏も生じゃないとなーとか。フィジカルなものが好きなんですよね。


とはいいつつ、最近自分でYouTubeみたりしていると、その演奏動画のバリエーションにとんでいること!基本的にクラシックギター以外のジャンルしか見てませんが、あ!そういう考え方もあるのねーとか。多様性。ほんと自分の価値判断とは相入れないものでも「楽しめる」。


だから基本的にはCDはオワコンだと思ってた。そのあたりは僕が所属するレーベルの主宰ともあれこれ話はした。


やはりオワコン。だけど、いまだに雑誌や書籍やCDのフィジカルな気持ちよさには魅力を感じてしまう。


結局両方なのかなー。


「テクニックノート」講座の連載もフィジカルなものです。ページをめくって、じっくり読んでほしい。

だけど、YouTubeの動画と連動してます。YouTubeも見てください。おもしろいから。


そんな感じでやってます。というか、そういうスタンスになりました。そういう時代なのでしょうね。そして、自分の中で折り合いがついている。


ということで、このブログを読んでいる人、雑誌も買う、そしてYouTubeもがっちり見てくださいね。








文で伝えることと動画で伝えること、そして、目の前で伝えること

現代ギターで連載を始めたことは先日のブログでも書きました。


そして、この連載と連動で動画もアップしました。


文章で伝えることと動画で伝えることができるものは割と別物だと感じています。
文章であると「頭でわかったふり」になりがち。ですが、ある程度文章で書いてあることを理解して自分でやってみると「ああ、なるほどな」と思えます。文章で確認しながら自分の動作を整理できるわけです。

動画だけで学ぶと「やれたふり」になりがち。なんだ同じようにできるじゃん!で終わってしまう危険性があるし、その動作が実際どのような理由で大切なの?というのもわからない。


そんなことがあるので、文章で書いたものと”同じ内容”を動画で扱ってみたかったのです。

とは言え、なんか自分で足枷かけちゃったなーという感じです 苦笑。

通常のギター教本にしても、今回扱っている「テクニックノート」にしても、学ぶためには全部通してみるしかないわけです。特にこのテクニックノートは全部通してみて、そして、また細部を学んでいって、また全部を通してやってみて、やっと”意味”がわかる。

結構辛い。なので、その辺りをうまく導いていければいいのかなというアプローチで連載を考えています。少しずつ丁寧に、そして各エクササイズの正しい練習法と意図を頭に入れながらやっていき、別項目との連動も少しずつ組み合わせていく。そんな感じで書いております。

よく楽器を学んでいる人で「その練習なんの意味あるんですか?」みたいなことを言う人がいます。そしてそういう人に限って「ユーチューブで学んだほうが早い」とか馬鹿なことをいう。自分の経験の浅いレベルで検索してたどり着いたYouTubeの動画なんて、やはりその人のレベルを越えるものではない。

そのことがわかった人だけが楽器って上達できるんです。

なので、今回の動画も手を抜きません。一体それどんな意味あるのー?って思うかもしれませんが、お付き合いください。1年後ぐらいにはうっすらと意味がつかめてくるでしょう。そして、意味を掴みやすいようにこちらも説明していきます。ヒントたくさん出しておきます。自分で考えてください。

そういう意味では対面での通常のレッスンはとても楽。その人が理解しているのかどうかが確認できるので。ある練習への応用もその場で伝えることできるので、無駄はないです。通常のレッスンでの弱点は受け身になりがちのことかもしれません。先生が生徒さんの確認をしてくれるのですから、自分で「できているのか」「理解しているのか」の判断をしなくても良い。そこが弱点。

だから、僕はレッスンでたまーに「放置」することあります。自分で考えて判断を下して欲しいから。

文章で学ぶ、動画で学ぶ、レッスンで学ぶ・・・この三つについて述べてきましたが、結局は独学って難しいよね!ということなのかもしれません。逆に言えば、どんなメディアからだって客観性を失わなければ学べます。

拙著「クラシックギターワークアウトブック」が引き続き大好評です。

【1日】に【3つ】のフレーズを【5分】ずつ弾くクラシックギターワークアウトブック
富川 勝智
ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス
2022-01-26


最近、なんでこの本が売れているのかわかってきました。日本人はドリルが好きなのかもなあーと。それが理由なのかもと。そして、各エクササイズにつけて動画も好評。この辺りも上記で述べたことと一致してますね。動画で”きちんと段階を追って学んでいける”のが良いのでしょう。実はこの本文章で書いていることと動画内で説明していることの内容を少し変えています。文章で伝えやすいことは文章で、やって見せたほうがわかりやすいことは動画で、としています。

この次に出た「クラシックギターの参考書」も実は大大大自信作。アマゾンのカテゴリー分類がうまくいっていないため、なんか残念な評価になっておりますが(カテゴリーが”音楽”という大きなものになっているw)、これこそ本当に僕が「音楽を伝えるテクニック」を伝授できている本です。

STEP UP クラシックギターの参考書 〜基礎から応用へ〜
富川 勝智
ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス
2023-03-17


実はこの本、左手の使い方(運指法)で今までどの本に書いてなかったことが入っています。そして、技術が音楽表現とどう結びついていくのかを丁寧に説明しました。じっくりと一度通して読んでみるとわかる本です。皆様、ぜひお手にとりお読みください。損はさせません。




鏡は見て練習しているけれど・・・(動画撮影の勧め)

最近レッスンで、生徒さんの右手の動きや左手の動きを撮影することが多いです。

生徒さんには「鏡を見ながら練習するように!」というふうに勧めています。自分で右手がきちっと動いているかな?・・・左手の動きに無駄はないかな?・・・と確認しながら練習して欲しいからです。

しかし・・・最近、気づいたことがあります。

たしかに鏡は「体の前に置いて」いるのですが、実際に「しっかりと観察しているか?」という点では非常に疑わしいと・・・。

鏡を見ているのだけど、暗譜している曲でないかぎり、楽譜を見なければいけません。
そして、右手だけを注意するわけにはいきませんね。ついつい左手を見てしまいます。その逆もあるでしょうね。

だから、客観的に自分の指の動きを観察できているかどうか?・・・には疑問の余地が残ります。

練習というのは『観察(客観的に)=検討=修正』のプロセスの繰り返しです。特に指のアクションは無意識に動いていることも多く、客観的な判断が難しい部分です。

そして、 判断が間違っていることもあります。自分に足りない部分はなんなのか?・・・しっかりと考えなくてはいけませんね。

なので、最近生徒さんとのレッスン中に「問題があるなあ。でも、これ、本人気づいていないだろうなあ」という部分の動画を撮影することが多いです。

例えば、これをご覧ください。



上記の動画の生徒さんは、右手のフォームを改善しなくてはいけませんね。あとp指の動きにも問題がありますね。消音はしっかりとしているのですが、右手のアングルに乱れがあります。そのことは、一緒に動画をみたときに生徒さんはすぐに気づきました。

ふだん鏡は見て練習はしているそうです。しかし、このソルの曲は左手も難しいので、実はあまり右手の動きを観察していなかったのでしょう。「観察」ができていなかった例ですね。

もうひとつ。



フォームも綺麗で、消音も間接・直接ともにしっかりとできています。しかし、せっかく消音後にプランティングされており(弦に指が触れている状態)、そのままで発音できるというのに、「いったん弦から指を離してしまっています」。

(これは『叩き弾き』をしている傾向の方に多いですね。)

この動画は生徒さんとのレッスン時に、一緒に見直しましたが、自分の問題点=「右手の動きがエコノミーではない」ということに気づけませんでした。

これは「検討」ができていない例ですね。


・・・というふうに、ちょっと生徒さんのレッスン時に撮影した動画を使わせてもらいました。

結論。
もし、できるならば、自分の演奏時の姿を動画撮影しましょう!
そして、客観的に観察、検討、修正、というプロセスで練習しましょう。

ちょっと前までは高音質の簡易レコーダーが流行っていました。私も生徒さんには「録音して自分の練習を聴き直すといいよ!」と言っていました。

ここ1年くらいで、「高音質の簡易レコーダー+高画質の動画撮影が可能」というものが、非常に安価で入手できるようになりました。小型で、非常に扱いが楽です。今回、紹介した動画にも使ったのはこれです。

OLYMPUS リニアPCM ICレコーダー LS-20M ブラック 2GB(同梱) SDカードスロット フルハイビジョン動画機能 LS-20M
OLYMPUS リニアPCM ICレコーダー LS-20M ブラック 2GB(同梱) SDカードスロット フルハイビジョン動画機能 LS-20M
クチコミを見る

最近はコンサートなどもこれで撮影しています。そして、レッスンでも使っています。
とっても便利です。身近においておいても邪魔になりません。撮った動画は高音質です。そして高画質。すぐにその場で確認できます(スピーカーもついているので・・・もちろん、おまけ程度のものですが、その場で確認するのには最適ですね)。

ビデオ撮影のレンズは上のほうについているので、譜面台の上などにおいて「自分撮り」するのはちょっと難しいかもしれませんが、あるていど弾けるようになったかな?・・・というときの確認用には十分でしょうね。

教えている方にもお勧め!生徒さんとのレッスンが楽しくなりますし、生徒さん本人も問題点をしっかりと理解してくれます。



 


BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ





富川勝智

Facebookページも宣伝

祝!はじまりの音楽全12曲コンプリート

藤井眞吾先生からメールをいただきました。

ついにYouTubeでの「はじまりの音楽」動画が全曲コンプリートだそうです。

藤井先生のサイトにあるGuitar Studyの解説と合わせて読めば、勉強になること疑いなし!!

http://homepage3.nifty.com/shingogt/guitarstudy/hajimarinoongaku/00.html

ちなみに私の演奏も使われています。

ぜひ皆さん解説を読んで、そして、動画をみて楽しんでくださいね!実は私自身もほかのギタリストの方の演奏をみることはすごい参考になるのです。

こういう解説と動画のリンクの形をみると、「ああ、そういう時代なんだなあ」と思ってしまいます。文章だけでは伝わらないものを動画で・・・動画だけでは伝わらないものを文章で・・・。

そして、われわれ演奏家は聴衆の方にダイレクトに演奏で伝えていけるわけです。

いろいろな学び方ができる時代になったのだなあ!と思います。

僕もちょっと動画で何か学べるような企画を考えてみようかなあ・・・などと思ったりしているところです。

 


BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)

音楽ブログランキング blogram投票ボタン

ギター教室ロゴ

レッスン案内
東京渋谷:ホームページ
東京池袋(金曜):GG学院
※ワンレッスン→詳細
お問い合わせ

レッスンのお問い合わせや演奏依頼、執筆依頼、作曲&編曲依頼、またはブログの御感想など…

名前
メール
本文
プロフィール

tommig

訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

ギター史と和声のワークショップ
公益社団法人日本ギター連盟ユベントス主催によるギター史と和声学の講習会
詳細はこちら!
講師はギター連盟正会員の富川勝智と坂場圭介です。
Archives
富川勝智

Facebookページも宣伝
記事検索
演奏会情報
♪富川勝智の演奏会♪
チラシまとめ
演奏会チラシ


体験レッスン
富川ギター教室では無料体験レッスンを行っています。正しい基礎を知りたい方、独学でお悩みの方、技術に限界を感じている方…今すぐに申し込みください。


☆申し込み☆
 ↓↓↓↓↓
クリック!

ギタートラベローグ
日曜ワークショップ開講中!
♪詳細は…
“月イチ講座”ブログ
サーキュレーション
  • ライブドアブログ