ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

基礎練習

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「基礎」とは何か?

最近、生徒さんとのレッスンで気づいたことを書いておきます。
当教室の生徒さんは「独学で限界を感じた」とか「変な癖がついてしまって・・・」という方が多く入門してきます。

それで、みな一様に「基礎からやり直したいです!その方向でお願いします!」と仰る。。。

生徒さんにもよりますが、とりあえずその方がその時点で練習している楽曲でレッスンをしていく場合が多いです。簡単な基礎理論は教えます。右手の弾弦の基本とか、左手の基本的なフォームとか。

例えば、アルベニスのアストゥリアスをやっている生徒さんは、まずはその曲の中で左手のフォームの欠陥を気づいてもらったり、右手のタッチのコントロールを身につけてもらいます。完全にできなくても、まずは「ああ、これだと音楽表現に集中できないなあ・・・」と感じてもらえればOKなのです。

そこから少しずつ変えていきます。その方がやっている楽曲の中で学ぶべき「基礎」を抽出していきます。抽出というとなんだか凄いものが出てきそうですが、楽曲をスムーズに演奏するため、そしてきちんと音楽を表現するための「基礎」って何?・・・ということを生徒さん本人に自覚してもらう作業です。

簡単に分類します。
  1. 基礎→応用(楽曲)
  2. 応用(楽曲)→基礎
(いや、わざわざ分類する必要もないんですけどね・・・)

1はまったく初心者であれば可能です。特にこどもの生徒さんなどには効果的です。簡単な音階であっても右手や左手のフォームのポイントを「このほうが弾きやすいよね!」とか、「こうすると確実に押さえられるよね!」とか段階的に(本人が自覚していてもいなくても)基礎を身に付けさせることができます。

ある程度、楽曲が弾ける大人の方には2の方法から攻めることが多いですね。「基礎が分かるとこういうことができるんだ!」もしくは「 こういうことをしたい!・・・ならば、基礎を考えるしかないか」と思わせることができれば、基礎を意識することができます。とりあえずは各自の弱点を補強する(修正する)基礎練習が抽出できるというわけです。

学生さんの場合は、若さの勢いで、まったくの基礎からスタートしても追いつける場合があります。その場合でも自分の頭で考え、先生と信じ切れるかどうか・・・ですね。

多くの人は単純に「基礎=シンプルなもの=簡単なもの」という風に無意識に捉えていることが多いです。
「基礎練習=音階練習やアルペジオ」という単純な図式で捉えると間違いがおこりやすいです。

「基礎って何?」「なんのために基礎練習をやるの?」・・・というふうに常に「定義」していかないと、間違いを犯しやすいんですよね。みなさん、気をつけましょうね!

富川勝智

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基礎練習覚書(何を行うか?&どのくらいの時間がかかるか?)

最近さぼりがちなレッスン覚書ですが、いくつか気になること点について書いておきます。

楽曲の中の難所を取り出して、基礎練習に取り込んでいくのは大切なことです。

世の中にはたくさんのベーシックなテクニックを項目ごとにわけた本が出版されています。
ホセ・ルイス・ゴンサレスギターテクニックノートなどが有名ですね。教本の後ろにもそのようなスラーや音階などのテクニックを項目わけして掲載している本もあります。
村治昇先生の本「ギターだーいすき!」シリーズの中にもテクニック別によく項目わけされてまとめられているものが多いです。

さて、いずれの本にしても、何か1冊持っていおくことをお勧めします。そして、頭から全部通す必要はありません。あくまでもリファレンスとして持って置き、自分が現在取り組んでいる楽曲のなかの苦手な部分に関連したテクニック練習をそれらの本で学んでいけばいいと思います。

各種テクニックには守るべきことが数点含まれています。「何を守ってやるのか?」ということに集中してテクニック(メカニック)的な面に集中して基礎練習を行うことが大切です。

そして、そこで意識したことを楽曲の中でもしっかりと実現できるか?・・・ということが大切なのです。

あと、もうひとつ大切なことが、各基礎練習がどのくらいの時間がかかるのか?・・・を把握しておくことですね。

社会人の方などは1日で練習する時間が限られています。練習できる時間が1時間確保できるとして、基礎練習で30分とかはかけていられません。

なので、今自分が取り組んでいる基礎練習課題が複数あるとして、それぞれがどのくらいの時間がかかるのか?・・・をしっかりと把握しておきましょう。


最後に。基礎練習といっても、単純にメカニックなもの、そして、音楽表現のための基礎練習という2種類があることも頭に入れおきましょう。

もちろん、メカニックな面から音楽表現のための基礎練習に応用していくことも可能です。つまり、スラーから「アーティキュレーション」へと変化させていくため、テヌートやスタッカートなどのバリエーションを与えて練習してみる・・・などです。

純粋に音楽的な練習としては、音程感を感じる練習(予測する練習)などは音感を鍛える意味、そして歌心を鍛える意味でも重要です。

基礎練習は少しずつやっていくしかありません。そして、その重要性に気づくのは数年後かもしれませんが、その気づきこそが「発見!」であり、ギターを練習している人にとっての財産となっていきます。



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基礎練習あれこれ

最近、あれこれ勉強することが多く、何かと助かっています。

周囲のギタリストの方からも学ぶことが多いです。

昨日は京都の藤井眞吾先生から「基礎練習パック」が私の生徒用に送られてきました。

さっそく見てみました。

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プリントアウトするとどっさりあります。来週末、私の生徒が藤井先生のレッスンを受けることになっているのですが、そのための参考教材です。

どっさり…という感じがいいですね。

こういう基礎練習は、この「どっさり」をいかに「指の動きを意識して」行なうか?…が大切です。質×量です。

もちろん、量をこなすなかで、「あ!そういうことだったのかあ!」という方法論もあります。しかし効率よく学習するためには(&指のトラブルを回避するためには)質にも配慮することも大切で、結果としては良い洗練されたものがえられます。

 

普段、私が基礎練習教材として用いている「ホセ・ルイス・ゴンサレステクニックノート」にも同じことが言えます。おそらく指導する先生によってその教授法は異なることでしょう。

この話題で思い出すのが、先日行なわれたあづみ野ギターアカデミーの参加者のGちゃんのトレモロです。レッスンを担当して池田君やそのほかの人にも言われましたが、とても「粒ぞろいのトレモロ」です。

彼女は普段、私にレッスン受けていますが、決して右手のタッチは良いほうではありません。なので、トレモロのトレーニングには細心の注意を払いました。私が出して処方箋は、上記のテクニックノートの「タレガによるトレモロ練習」という項目をありとあらゆるアポヤンドとアルアイレの組み合わせで練習させること…でした。

その中でpとその他の指とのバランスを徹底的に研究していきました。弾きにくいパターンはその理由を考えながら…という感じですね。

そういう過程を経て、彼女のトレモロは良くなっていったのです。なんだかんだいって1年くらいはこのトレモロ練習を各レッスン毎に課題を出して続けたと思います。

おそらく、独学でこの練習をやるのは不可能だったでしょうし、人によっては「適当に弾いて御終い」ということが多いでしょうね。

基礎練習というのは、「何を意識して練習するか」+「量」という概念がやはり大切なのです。

基礎練習というのは、なかなか誤解を与えやすい分野ではあります。「質だけ重視派」対「量だけ重視派」の構図になりがちですね。

両方ミックスして考えられる人は極めて少ないような気がします。

なかなか難しい分野なのです。

 

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基礎練習は必要か?

基礎練習は必要か…

「やっぱり、やらなきゃ駄目なんでしょうか?」という質問をたまに生徒さんから受けます。

やらせていない場合は曲中で難所などの克服が可能であるという考えがあるからです。技術も大概は曲中で学ぶことが可能です。実際基礎練習が単独で存在することはありえません。

音楽表現を行なううえの手段として技術があるわけですから、それを考えて行なわなければ意味がないわけですね。

つまり、曲中で必要な技術を学んでいくことが一番手っ取り早いわけです。

では、なぜ基礎練習という「項目」がこの世の中にあるか…それは「まとめ」の作業に近いものであると思います。

たとえば、スラーを例にあげましょう。

曲中でスラーが決まらない…と悩んでいる方も多いはずですね。スラーは(当たり前ですが)左手の形が決まっていればスムーズに決まります。指関節のロックとアングルさえ適正であれば決まります。そのことを曲中で意識できれば、うまくいくのです。(なんだか「決まります!」ばっかりですが…)

しかし、その「コツ」を意識しつづけるのが難しい…そもそも曲を弾きながら、左指のフォームを安定させることに集中することが難しいのです。だから、うまくいかないのです。

でも、そこで、曲中のスラー部分だけを上記のことを意識して練習すれば、うまく弾けるということになります。そして、その曲全体が完成する。それから次の曲へ…

…さて、問題はこのときですね。もし、次にやる曲で再度スラーが出てきた場合にきちんと「コツ」を意識していることができるか?…が重要なのですね。

ここで、登場するのが「基礎練習」です。上記のようにスラーが苦手だなあ、と思っている人には、ある一定期間スラーだけの基礎練習をすることを勧めます。

そうすれば、どんな曲をやっていても、しばらくはスラーの「コツ」「基本」を意識し続けることができます。基礎練習でスラーをスムーズに行なうためのコツや基本を「まとめておく」わけです。

 

もうひとつ例を挙げておきます。

私の師匠であるホセ・ルイス・ゴンサレス先生の著作である「ホセ・ルイス・ゴンサレス テクニックノート」の最初の部分、右手のテクニックの部分です(※個人的にこの部分はギター音楽をやるうえで最も重要な練習部分であると思っています)。

ホセルイスゴンサレス ギターテクニックノート/手塚健旨・訳

さて、ここにさらっと、ギター音楽を演奏する上でもっとも重要なことが書いてあるのです。

「2弦上では3弦上よりも、また1弦上では2弦上よりも良い音を出しにくいので、根気よく良い音を求める」

…この言葉が理解できれば、音階などで2弦上から1弦に向かうときの無意識な音の「荒れ」「かすれ」「音圧の変化」に気づけることでしょう。

このことに敏感になれば、右手のタッチや腕の位置などに注意して弾く事になりますので、フォームにも敏感になります。右手の弾弦位置などもしっかりと意識できます。そして、それは音楽表現に安定感を与えるわけです。

(※音階を全ての弦で同じ「音圧感」で弾くことは非常に難しいですから!)

 

さて、長々と書きましたが、基礎練習は音楽上の要求によってやるべきものであって、単独では存在しえません。

好きな曲をやっていきながら、難所にぶちあたったとき、どういう風にしたら解決できるのか…そのように考えたときに基礎練習が登場してくるのが自然な流れなのです。

ただし、逆のパターンもあることを忘れてはなりません。基礎練習を続けていくうちに楽曲のなかに「ここの部分に応用できるんじゃないか?」と考えることも大切です。上記のテクニックノートを全部それなりに通しながら、曲中で応用できそうなところを探してみる…というのも、学び方のひとつの道筋ではあります。

またテクニックノートを全部通してみると、楽曲をやる際に運指の可能性が増えたりすることがあります。それはこの本がいわゆる「筋トレ」的な部分を多いに含んでいるからです。(※特に左手の独立練習にはきついものが多いです!→コツを掴むまで結構時間がかかると思います)

つまり基礎練習は単独で行なっても効果があるということです。将来出会うであろう難所…それを乗り越えるための準備をすることも可能であるということです。

「基礎練習」だけやっていても効果はあるのです。やっておけば、それはいずれ出会うことに難所の克服に役立つこともあるということです。

なので、もしテクニックノートをやろうとした場合は、とにかくやる!…ことです。最後までやってみてください。途中「この練習が何の役に立つのだろう?」と考えないことです。「この練習は将来自分が出会うであろう難所を克服するためにあるのだ!」と考えることですね。

しかし、曲中の難所の解決方法をその都度考えていく作業も必要です。そして、そこで得たコツや適正なやり方を「まとめてみる」。この「まとめる」作業の延長線上に「基礎練習」があります。そして、その「基礎練習」を実際の楽曲でどんどん応用してみる。このプロセスが非常に大切です。

(ファジーな)まとめです。

  1. 基礎練習だけやっても効果はある。
  2. 楽曲なかで技術的な解決方法を見つけることにも意味がある。
  3. 技術上のコツなどを「まとめる」作業が大切。

以下、間違った考え方です。

  1. 「基礎練習なんか意味がない」と思うこと
  2. 「楽曲のなかで学んだ技術しか意味がない」と思うこと

 

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レッスン覚書ミニ〜2008年5月13日〜16日

  1. どんな曲でも第一印象で「つまらない」と思ってはいけない。音楽表現を考え、「つまる」曲?にすることが大切だ。もちろん、音楽内容が希薄なものもあるが、それを補って、どんな曲でも「それなり」に音楽にするようにすること。それが音楽の勉強なのです。
  2. 左手を押弦し、脱力しただけでは実は弦から完全には指は離れない。大きく指を動かす癖はつけてもらいたくないので、「小さく動かすことができるように」トレーニング。それにはゆっくりとしたテンポで練習するしかない。脱力と力のコントロールが一番大切ということ。
  3. 手先の器用な人は、一般の人が使う指先の筋感覚のコントロールが上手くいっている人が多い。それはギターの左手にも同じことがいえる。
  4. セーハ。実は1指だけを練習しても、無駄である。ポジションを意識して、他の指が押弦しても崩れないようにセーハを維持することが大切。
  5. セーハから他の普通の押さえに移るときはかならず脱力。セーハは一旦押さえるとなかなか「指盤から離れない」傾向がある。逆に普通の押さえからセーハを押さえるときは、普通の押さえのときの指先の緊張感をほどほどに維持したほうがスムーズにいくことが多い。
  6. アルペジオや音階などの基礎練習の意味はたくさんある。そのひとつとして、1週間程度まったく練習できない状態にあったとしても、ある程度の期間継続した基礎練習が保険としてあると、スムーズに練習を再開できるということがある。たとえば、1ヶ月病気で入院したとしても、1年間毎回レッスンでやっている基礎練習があれば、それを完全に忘却するはずもないので、レッスン復帰するときにそこからスタートすればいいということである。
  7. ジュリアーニ、フォリアによる変奏。ジュリアーニがギター以外の何の楽器をイメージして書いたのか?…考える。掛け合い的なところを生徒さんと私とで2重奏として練習。「ちょっとしかけてみる」「ブレーキをかける」エトセトラ…このあたりは室内楽の経験を積むと、実にスムーズに理解できる。
  8. ヴィラ=ロボス、ヴァルサ・ショーロ。シャープの意味を明確に検証。和声の色合いの変化をしっかりと捉えて。緊張感の維持がポイント。
  9. フェレールというのは、なかなか良い曲が多い。中級者あたりの音楽表現の見直しには最適ではないか、と思う。
  10. 武満編、イエスタデイ。ピアノの指示が絶妙。「息を呑むような」瞬間を作れるとよい。またセーハをかける位置に注意。部分的に根元セーハを使う部分もあるので、それも注意。

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