ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

教本

2019.8 新サイトOPEN!
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※他に池袋現代ギター社でもレッスンしています

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譜例作りと「全部消去する」方法(?)

ここ数週間はひたすらに譜例を作っています。基礎技術的なもの。
教本を書いてくださーいというご依頼で。詳細はまた追って発表しますが、基礎練習的なエクササイズをたくさん集めたものです。

こんな感じでちっちゃいエクササイズをいっぱい作っています。

IMG_1064













ただ作ればいいってものではなくて、ちゃんとチャプター毎にテーマが決まっていてエクササイズの個数も決まっています。
そのあたりのバランスが難しいんだなあー。
ざっくり言えば、まずはクラシックギター演奏に必要な奏法テクニックを大まかに掴んで、そこから細かく落とし込んでいく。

ただしこの時にあまり細かくし過ぎてもダメですし、かといってきちんと段階を踏んでいかないのもまずい。

木を見たり、森を見たり…結構大変な作業なんです。
これは今まで教本の類を書くときやワークショップを行ったりする時も全く一緒です。ワークショップをやるときはある程度アドリブでいけるので、少しは気が楽です。

やはり活字や印刷物として残る形のものは、ちゃんと全体感と細部のバランスを見ないと辛い。

ということで、もう少ししたら譜例をざっくり全て作れるので、そこからのブラッシュアップですね。

こういう仕事していると全部書いた後に「全部消去」しなくなるんです。実際にギター史関連や教本関係の仕事でそれをしたことがある。

それ、こわーい!・・・って思う人もいるかもしれませんが、結構効果的なんですよ。一度全体を書いておくと、脳内で整理できますから。意外と二回目は論理構成がすっきりとした文章を書けたりするんですよね。

そう言えば、最近読んだ本で、その中にも同じようなことが書いてありました。



ああ、なるほどなー、プロのライターの人もそういう感じなんだなあーと。ただ無心に書いていると書き過ぎたり、論理構成がぐちゃぐちゃになったり。とは言え、とりあえず書かないと書けない・・・みたいな話がいっぱいあって、そこをライター稼業の人がひたすら話し合い、自分たちの流儀やメソッドをお話しするみたいな本です。

↑雑だー 苦笑

とりあえず、僕たちが教本書いたり、教材作ったりする作業に似ているなあーと。なんかすっごい面白くて一気に読んでしまった本なのでした。

ということで、僕もとりあえず最後まで譜例作っちゃいます。そこからもしかしたら「全消去」するかもなあ 苦笑















ペペ・ロメロ教本について(現代ギター2月号)

今年来日予定のペペ・ロメロ。彼が書いた教本について現代ギター2月号に4ページに渡って紹介文を書いています。

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簡単なギター奏法史、教授史となっています。
「ペペ・ロメロ教本における伝統と革新」と題した文章です。

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現代ギター2014年2月号

ギター史と奏法史全体を俯瞰しないと、ペペ・ロメロの奏法の正当性と合理性は理解できないかもしれません。それを論じています。



 


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ペペ・ロメロの教本 再刊!

巨匠ペペ・ロメロが1981年に出していて、ギタリストのあいだで「幻の教本」になりつつあった「La Guitarra」がやっと復刊されました。

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(ロメロ教本は一番左です)

ギターテクニックと演奏法についてペペ・ロメロが説明した本です。身体の動作の基本から、右手のタッチについて、左手の押弦について…細かく説明されています。奏法理論の本であると言っていいでしょう。

そのベースメントは彼の父であるセレドニオ・ロメロから伝授されたものです。そして、その奏法はタレガ派の流れを汲むものです。

このロメロ教本の中では、弾弦法や左手の機能などについて実に理論的に書かれています。『とりあえず音を出してみよう!』というノリの初心者用教材ではないですし、実に現代的です。その語られている内容は今や現代奏法のバイブルと言えるスコット・テナント著の「パンピング・ナイロン」と矛盾はまったくありません。(テナントとペペは師弟関係というのもその理由のひとつとして考えられます)

プランティング…という言葉もすでに1981年の時点でペペは用いています。余談ですが、プランティングという言葉こそ用いていませんが、我が師匠の著作「ホセ・ルイス・ゴンサレス テクニックノート」にもプランティングの記述があります。プランティングは決して最新の奏法などではなく、タレガ自身のメソッドの中にあったのは間違いありません。テクニックノートでは「準備」というふうにさらっと書かれているので気づかない人も多いかもしれませんね。
タレガがプランティングを用いていた事は、弟子達の口伝で伝わってきています。そう考えると、タレガがきちんと体系だって書かれたメソッドを残してくれなかったのは残念でなりません。

年末年始とこのロメロ教本を熟読して、その理知的な文章からかなり脳内の整理をすることができました。伝統的な奏法が決して現代的な奏法と矛盾するものではない!…ということが確認できました。また機会があれば、その内容などはブログなどにまとめてみたいと思います。

さて、話は変わりますが、年末にある生徒さんから「カルレバーロ奏法の演奏法の原理はどこで買えるのでしょう?」と尋ねられました。現在、絶版だそうで、Amazonなどでは8000円程度のプレミア値段になっているようです。信頼できる生徒さんだったので(苦笑)、年末年始の勉強用に貸してあげました。上の写真では一番右のものですね。

昨日その生徒さんとのレッスンでした。きちんと年明けに返却してくれました。「理解できた?」と訊いたら、「先生が普段教えてくれることから類推しながら、“翻訳”を“翻訳する”感じで読んだら、だいたい分かりました」とのこと。私はスペイン語で留学時に読んで、その用語の堅苦しさに辟易したものです。とある講習会に出席したときカルレバーロ奏法に詳しい受講生がいたので(カルレバーロの弟子の弟子だったのかな?)、これはチャンスだ!と思ってあれこれ質問してだいぶすっきりした記憶があります。分かってしまえば、あ!なるほど、そのコツね!…という感じで、右手も左手も非常にオーソドックスなギター奏法に則っていることがわかりました。

もちろん、既存の奏法を体系づけたのはカルレバーロの功績であるといえます。

つまり、カルレバーロ奏法とはいっても、巨匠達が口伝で伝えてきたコツを体系化し、理論づけただけなのです。

そこで思い出したのは、カルレバーロ理論をもうちょっと一歩先に進めたもの。エドゥアルド・フェルナンデスの教本です(上記中央)。この本は右手のテクニックについて、カルレバーロとは違ったアプローチをしていますね。関節の固定化についてはより体験的なアプローチで実感できるように編まれています。

左手に関しても、『ゼロ・バージョン』理論を見事に実践しています。指板の垂直方向と水平方向の動きを分化して最終的に組み合わせて行くという理論です。この理論(というよりは考え方)は、ギタリストによっては「セット」(左手の準備)という言い方をされることが多いです。左手の平行ポジションを基本として、そのバリエーションを考えるのが基本ですね。いずれにしても、ここまで理論化し、具体的に説明できるのは実に素晴らしいです。実際に楽曲を用いて解説してあるので、英語の原本でも理解しやすいと思います。

Eduardo Fernandez: Technique, Mechanism, Learning (Guitar Heritage (Mel Bay))
Eduardo Fernandez: Technique, Mechanism, Learning (Guitar Heritage (Mel Bay))

…という感じで、年末のロメロ教本をきっかけにギター奏法本を紹介してみました。…そう考えると、いずれ僕も教本をまとめてみたいなあとは思っています(実はこそこそと書き進めてはいます)。

富川勝智

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おやじキャラメル&売れてます!!

まだまだ世の中には未知の「おやじグッズ」があるようです。

目玉オヤジ好きな私のもとに、ぞくぞくと生徒さんからの貢物が届きます。

今日レッスンで頂いたのが、これ。


おやじキャラメル

「とうさん、甘いですね」

「いちごの上にも三年じゃ!」

…意味が分かりません。

味は普通のイチゴ味です。

 

さて、真面目な話題。

上級者のための3本指技法〜メカニカル・トレーニングvol.2(柴田健著)は著者である柴田健先生に頼んで数冊送っていただけました。私の生徒の方で興味がある方にはお分けいたします。お問い合わせ下さい。』と先日のブログで書きましたが、反応がすごいです(すごい…といっても小規模ななかでの「凄い」ですが…)。

レッスン時に直接&メールにて取り置き…という感じで、残り一冊となりました。

早いもの順です。

右手3本指奏法(a,m.iを均等に使って音階などを弾く)のための教則本。特に音階の部分の左手の運指&右手の運指は非常に参考になります。具体的にバッハのシャコンヌなどを三本指でどのように処理するか…などにも触れており、クラシックギタープレイヤーであれば、是非目を通しておきたい一冊です。

柴田健先生教本

 

 

 

 

 

 

 

 

(※2009年3月13日追記)

上記の教本、私の手持ちは全部売り切れました!

多数のお問い合わせ、ありがとうございました。

 

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検証版DVDとバム

先日行ったヤマハから発売予定の教本DVDの撮影のチェック版が送られてきました。

「検証版」…と銘打たれた重々しいチェックDVDが送られてきたのですが…。

1時間くらいの感じですが、毎回自分の映像を見るたびに「へえ〜こういう動きしているんだねえ」と思います。ちょっと気持ち悪い…。

普段、これほど客観的に指の動きなど見ることないからなあ。

ということで、(このブログでもおなじみ?)バムも登場します!!

 

めだまおやじ&プレイボーイのステッカー…しっかり映っています。

「バムを探せ!」ファンの方、お待たせしました!!

 

バムは探せてる!〜基本の基本編

 

 

 

 

 

…というより、モロ、ですね。

 

キャプチャだと見にくいかも知れませんが…。あ、グリップがずれているなあ…とか変なところが気になりますね。もう撮りなおしはできないので、しょうがないんだけど。

というふうに、客観的にみるといろいろなところが気になりますね。

 

たとえば、弦交換のシーン。

さすがにプロのカメラマン。弦の交換手順が実に分かりやすく撮影されています!(発売されたら是非購入して見てみて下さいね)

でも、ブリッジ溝の埃が個人的には気になる…。

弦交換〜ブリッジ部分

 

 

 

 

ああ、普段から掃除しなくちゃなあ、と反省。

このDVDを見た人は反面教師にしてくださいね。

という感じで朝から細かくチェックしていたわけです。このDVDは教本の付属です。紙面と映像でクラシックギターの基礎が確認できるというわけです。

詳細は発売日などが決定してからお知らせしますね。

しばしお待ち下さい。

 

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