表現力っていうのはなんでしょうか?そしてどのように学ぶべきなのか?ということをテーマに連載しております。
前回は、音楽の三要素を使って、「音楽でストーリー(ドラマ)を作るためのヒント」をお話ししました。
音楽表現を考えるためのヒント1
ということで「音楽表現を考えるためのヒント」第二回!
音楽の三要素とはなんでしょうか?
旋律、和声、リズムです。
今回はこの3つのうち、旋律についてお話ししてみたいと思います。西洋音楽において旋律はどのように作られるでしょうか?何か元になるものはないのかな?…どう思いますか?
作曲家たちはどのようにして旋律を作っているのでしょうか?…インスピレーション?霊感?
こう考えてしまうと…なんだか正体不明ですね。ミスティックなもので、我々凡人には理解しがたいものになってしまう。
なので、もう少しシンプルに考えましょう。基本になっているものは「音階」です。西洋音楽であれば、基本的に「音階」でメロディーが作られているわけです。
音階にはどのような要素があるのか?…まずはそのあたりを勉強していくとよいと思います。音階にはどのような種類があるのか?…「楽典」の知識が必要です。
楽典は世の中にたくさんの種類がありますから、書店などで「あ、これなら分かりやすいかな?」というのを見つけてみるとよいでしょう。
順次進行、跳躍進行、協和音程、不協和音程…メロディーの「変化」を表すためには以上のような要素が用いられます。
それぞれに、緊張感、親和感、安定感、不安感、意外感、などなど...いろいろな印象がありますね。その印象をうまく使って音楽は「変化」を表しているのです。
簡単に言うと、まずは「実際に声にだして歌ってみる!」ことが大切。
音程を感じながら歌ってみる。音程それぞれに「印象」があります。それを整理していくしかありません。
そして、旋律というのは和声やリズムとの兼ね合いでいろいろと変化します。そのあたりの「感じ」をつかみたいなあ…というのであれば、以下の本がオススメです。
音の高低による緊張度の違いや、順次進行、跳躍進行による感じの違い。非和声音に扱い方など、具体的な楽曲とともの紹介してあります。もちろん、ある程度の基礎的な「楽典の知識」(調性や音程など)は必要ですが、読み進めていけば「こういうことを作曲家は考えて、自分のイメージを旋律に託しているんだな!」というのがおぼろげながらも分かってきます。
いずれにしても、メロディーは和声とともにあって意味をなしてきます。非和声音についての知識が必要となってきます。「非和声音」というくらいですから、「和声の音にあらず」です。なので、和声がわからないと理解しづらいですね。
旋律を解釈する場合には非和声音を見つけることからスタートするとよいかもしれません。
さて、メロディーはただ適当に音階を上がったり下がったりしているものなのでしょうか?…いいえ、違います。良いメロディーには発想の元になっているものがあります。それを「モチーフ」といったりします。
モチーフを元に作曲家は、変形させたりして、楽曲全体の統一した印象を作っていきます。
このモチーフについては以下の本がとても参考になります。
ベートーヴェンの楽曲を中心に「モチーフ」をどのように展開させていくのかを分析しています。冒頭部分を読むだけでもヒントがたくさん得られます。作曲家がモチーフをどのように展開させているのかなあ?と自分がやっている楽曲の中で意識が向くようになると、旋律の扱い方がとても丁寧になります。
さて、非和声音やモチーフについて述べてきましたが、旋律について意識を働かせるためには「秘伝」があります。
それは…自分でメロディーを作ってみることです!そのための参考書としては、以下の本がとても参考になります。ポピュラー音楽のため・・・と銘打っていますが、段階的に書かれています。この本を読めば、作曲家が「あてずっぽうに」旋律を書いているわけではないのだ!…とわかるはず(霊感…などという曖昧な言葉では美しくロジカルな旋律は生まれないのです!)。
以上、旋律について、どのように勉強していったらいいのか?…を参考書を中心に説明してきました。
旋律にもリズムがありますので、そのあたりも注意して…と書き始めると無限に終わらなくなりますので、このあたりで。
とりあえずのまとめとしては「歌ってみる」「メロディーを作っている人の気持ちになって分析する」「自分でもメロディーを作ってみる」という作業をしてみると、旋律を分析する感覚が養われてきます。
では、「音楽表現を考えるためのヒント3」へ続きます!
音楽表現に関しては、次回の日曜ワークショップでも扱います。
表現力についてヒントを得たい方…ぜひ日曜ワークショップ「表現力アップの秘訣!」に参加ください!
→詳細はこちら!
BLOGランキング(一日ワンクリックよろしくお願いします!!)