ギターレッスンと演奏の日記 from 富川ギター教室

クラシックギターの「伝道師」富川勝智のギター教室でのレッスン活動と演奏活動の記録です。

武満徹

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40回目のライブ(アコレデ)と武満徹のポップソング

割とブログ続いているなあー。
昨日はAcoustic Ladylandとしてのライブ。六本木Real Diva'sにて。


IMG_6614












セットリストは以下。
<第1部>
1. 三月のうた
2. 港が見える丘
3. We've Only Just Begun(愛のプレリュード)
4. 三月の雨
5. 恋のかくれんぼ
6. シロツメクサ
7. 見上げてごらん夜の星を
<第2部>
1. 湯の町エレジー(ギターソロ)
2. 蘇州夜曲
3. カロ・ミオ・ベン
4. 制服
5. めぐり逢い
6. Lose Again
7. 経る時
<encore>
Woman

この中に武満徹さんの”ポップソング”が3曲入っているのですが、このユニットで録音しているからでもあります。で、色々と気づいたのですが、こういうプログラムの中で武満徹さんのポップソングがどういう風に響くか?っていうのがとても大切で、且つ「クラシック音楽家」が忘れがちな感覚であるということです。

Acoustic Ladylandとして「武満徹さんのポップソング」をやってみようと思った経緯は以下のnoteにありますので、お読みください。


2020年に出たわけですが、その後も後追いで「歌とギター」編成で武満徹さんのポップソングを録音したり、演奏会でやっている人も結構出てきました。とはいえ、我々のように本当に普段のライブで他の楽曲と組み合わせてやっている人ってあんまりいないなあーと。

やっぱり、カーペンターズや、坂本九や、カーラ・ボノフや松任谷由実さんの作品と並べてみて、どういう風に武満徹さんのポップソングが意味を持つか…ということがとても大切だと思うのです。

そんなことをしばし考えてしまいました。まだまだ日本のクラシックギタリストは「音楽の幅が狭い」&「教養主義に陥りがち」なんです。

まあ、そんなわけで40回目のAcoustic Ladylandのライブでした。

配信したわけですが、まだここから2週間アーカイブ配信あるそうなので、興味のある方は是非。




そして、武満徹ポップソング「うたうだけ」アルバムもまだまだよろしく!!!

武満徹Songs うたうだけ
GardenNotes Music
2021-01-20



IMG_0331






















そういえば、昨日のライブで足台を忘れましたw
この写真の足元見てもらえばわかりますが、100円ショップで買った小物入れ&ペーパーハンドタオル(高さが足りなかったため)で足台がわりに。ライブ終わった後にPAさんから「途中で気づいたんですが、会場に足台ありました」とのこと(←おーい、早く言ってくれ〜)。

かなりの回数足台を忘れておりますが、その度にコンサートに来る予定の生徒さんに持ってきてもらったり、レンガで代用したり。さほど焦らなくなったのは年の功ですな。

で、この写真で袋の中に手を入れてますが、お菓子を食べてるわけではありません。爪磨きの道具入れです。最近はジップロックに入れて持ち運んでます。中身分かるし、便利。中身が気になる方いるかしら?

近いうちご紹介しましょうね!

「思っている音」を録る(フックアップさんに関連記事)

11/25にAcoustic LadylandのCD「武満徹Songs〜うたうだけ」が発売されます。

機材協力してくれたフックアップさんの方のサイトに記事が出ております。マイクの選定やギターのセレクト、アレンジ面など…インタビューに答えております。




録音する場合は、アーティスト側がしっかりと「こういう音で録りたい」というイメージを持っていることが大切ですよねー。

あとは、餅は餅屋。エンジニアさんがそのイメージを汲み取り、「然るべき音」で録ってもらうしかない。この辺りのコミュニケーションは初対面のエンジニアさんでしたが、うまくできたと思います。

これはどの現場でも思うことです。レコーディングやライブでのエンジニアさんとのコミュニケーションの時間は思っているよりも限られています。

その中で、どのくらい「思っている音」でとれるか…が勝負です。

その辺りがインタビューをお読みいただければわかるかなあーと。ミキシング面についてもお話ししました。歌とギターだけなので、バランスはムッチャクチャ難しい。基本的にミキシングとマスタリングにお付き合いして、僕の思っているイメージで音を固めていきました。

どう倍音が混ざるかなあー?っていうのが大切。理論面はわからないですが、2つの楽器があれば、そこにもやーっともう1つの音が生まれてくるんです。僕が今まで聞いてきた名録音というのはそういう録り方(ミックスの仕方)になっているんですよね。

この辺りも興味深くお読みいただけると思います。

ちなみに、このあたりの僕の考え方をより深く理解していただくためには下記のサイト記事もお読みいただくとベターかも!


11/25 CD「武満徹Songs うたうだけ」リリースします!

実は4月にレコーディングを行なっておりました。その音源がやっとまとまり新レーベルGarden Notes Musicより出ることになりました。

ここ数年ずっと取り組んでいた武満徹さんの「ポップソング」集です。
2015年よりAcoustic Ladylandというユニット組んでおりますが、そのユニットでの正式な初音源となります。

正式ジャケット

















全21曲を全て「ギターと歌」だけで収録したものは、世界初かと。



すでにアマゾンなどでご予約受付中です。


さてさて…レコ発ライブも決定いたしました!!!

ご予約も開始しております。20席限定ですので、お早めにどうぞ!当日もちろんCDも発売いたしますので、会場でお買い求めいただけます。

201129_AL-live_flyer























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Acoustic Ladyland 「武満徹Songs うたうだけ」CD発売記念ライブ

1125日にGarden Notes Musicより「武満徹Songs うたうだけ」がリリースされます。日本が生んだ世界的な現代音楽作曲の巨匠は同時に「うた」を愛した人でした。彼が残した21曲の「うた」を全て収録したCDです。その発売記念にライブを行います。

コロナ禍で「うた」は受難の時代です。こんな時代だからこそ是非聴いてもらいたい「うた」がここにあります。


2020年11月29日(日)

Open 13:00  Start 13:30

学芸大学 Cherokee Live Tavern

目黒区鷹番2-19-17 城南鷹番ビルB1 学芸大学駅より徒歩1分 tel&Fax 03-5708-5780

3000円(ご飲食代別)

20名限定(ライブ配信も予定しております)

ご予約・お問い合わせ:hrmii44-liveinfo@yahoo.co.jp




武満徹と「うた」(5/29のライブについて)

ひさーしぶりのブログ更新です。
早速ですが、明日のライブについて少し書いておきます。

武満徹が書いた「うた」を全曲ギターと歌だけで演奏します。まずはフライヤをご覧くださいませ。

Ishizuka&Tomikawa_0220




























おかげさまで、いい感じにご予約いただいております。メールやダイレクトメールでもご案内を差し上げました。その際に今回のライブは通常のライブと違って「位置付け」が難しいなあーと言うことをひしひしと感じました。

ご案内メールの返信に以下のような言葉が結構あったのです。

「武満徹の音楽は自分には難しすぎるので」
「武満徹さんは苦手」

とか・・・。うわーーー。そう思われているのか。。。やっぱりなー。

ライブフライヤにも「現代音楽の巨匠武満徹」と書いてしまったので、もう後の祭りなのですが、そう思われてもしょうがないのかなあーと。実際、武満徹と言えば世界的な「現代音楽の巨匠」です。出世作となったノベンバーステップスなども(おそらく)一般の音楽ファンには難解に響くのでしょう。

その武満徹さんが、実にわかりやすいポップソングを書いていると言うことはあまり知られていないようです。一番有名なのが「死んだ男の残したものは」です。古くはカルメン・マキさんの名唱で知られる名曲です。そのほかにもたくさん・・・(あるんですよー!)


武満徹さんはポピュラーミュージックへの敬意を持っていた人物でした。一般のアカデミックな教育を受けたクラシック「ガチ」の「ベートーヴェンこそ我が魂」とか「バッハのみでご飯三杯いける」的な人ではなかったのです。非常にフラットな視線でビートルズからジャズまで、「良い音楽はいーじゃん」と言い切れる人だったのでしょう。

クラシックギターをやる人であれば「ギターのための12の歌」を知っているはずです。武満徹さんがクラシックギター独奏のために選曲しハーモニーをつけた素晴らしい曲集です。その選曲をみれば、武満徹さんが本当に幅広く音楽を聴いてきた”素直な耳”を持っていたことがわかります。日本歌曲からビートルズ、フォークソング…良いメロディーは強いよ!…と主張しているかのような選曲なのです。

その武満徹さんが書いた珠玉のメロディーが21曲あります。そして、その作詞も谷川俊太郎さんをはじめ素晴らしいものばかり。メロディーは(少なくとも)オーソドックスなポップススタイルで書かれています。もちろん、そこには作曲の巨匠である武満徹ならではの音程感やそれに伴う独自のハーモニー感はあります。ただし、一聴する限りシンプルなポップソングにしか聴こえないでしょう。

ちょっと余談になりますが、クラシック作曲家の巨匠でも素晴らしいポップソングを書いた一例として以下の曲があります。




そうアニメの「赤毛のアン」のテーマです。実はこれ日本の現代音楽作曲の分野でも巨匠であった三善晃さんの作曲。

ざっくり言ってしまえば、メロディーの強さを知っているからこそ「作曲家」なのです。そこにジャンルなんてないんじゃないかなあと。もちろん、三善晃先生はアニメの世界観、赤毛のアンの世界観をメロディーに託したのだと思います。だからこそ、実は難しい旋律を使っているわけではない。でも、それまでのアニメソング特有の常套句を使うということは一切しない。美しいですが、きちんとオリジナルな世界観のあるアニメソングになっているのです。

武満徹さんのポップソングもそんな位置付けです。

聴いてもらえれば、「え、これが現代音楽の巨匠武満徹が書いた曲なの?」と思う方もいるでしょうし、逆に言えば「こんなポップソングの書き方があったのか!」と思う方もいるとは思います。

大多数の音楽ファンの方々はノスタルジーの世界に生きています。

「自分の好きな歌を聴きたい」「自分の好きなジャンルを聴きたい」…大体の方がこのいずれかです。音楽を演奏する側は「新しいものを届けたい」「まだ知られていない凄い音楽を知ってもらいたい」と思っています。

この兼ね合いは難しいなあーと常に思います。食わず嫌いせず、お越しください。

そう言う意味で、(便宜上ジャンルわけしますが)クラシック音楽が好きな方にも、ポップスが好きな方にもジャズが好きな方にも、是非きて欲しい公演です。まだ若干お席残っております。

是非以下からご予約お願い申し上げます。

http://theglee.jp/live/24911/



最後に…明日配布するプログラム(流石に全21曲あるのでお客様の便宜のためにプログラム作りました)に載せる予定の序文を転記して終わりたいと思います。

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武満徹と「うた」(富川勝智)


”私たちが音楽というものを素朴に考える時には、それは歌というものです。声を出して歌う、ダミ声の人も澄んだ声の人も歌はいろんな響きをもっています。それぞれの人の命の響きというものを持っているわけです。どんな新しい音楽、例えば電子音楽をやる場合でもこのことを忘れてはならないでしょう” (武満徹)


現代音楽の巨匠であり現在でも世界的に高い評価を得ている作曲家、武満徹。一般にはクラシック音楽に分類される作曲家です。世界中どこに行っても、クラシック音楽に詳しい人ならば「TAKEMITSU」の名を知っています。我々日本人が知っている以上に世界的な芸術家なのです。


一方でこの巨匠はポピュラー音楽やジャズ音楽の力をよく知っていました。戦前に家で流れるSPレコードやラジオからのジャズや歌謡曲に耳を澄ました人間であり、戦後もビートルズの偉大さをしっかりと認識していました。例えば彼が編んだ「ギターのための12の歌」には日本歌曲はもちろんのこと、ジャズの名曲やビートルズの楽曲が多数並んでいます。彼はメロディーの力を認めている人であり、それはジャンルを問わないものでした。


「歌」はフラットでなくてはいけない。技術が前面に出てはいけない。これは武満徹の書いたポップソング(うた)を解釈するときの基本方針であると思います。その旋律を丁寧に辿る。その旋律を支えるハーモニーを丁寧につけていく。それでいいはずなのです。


今まで数多くのクラシック歌手(オペラ歌手)が「武満徹ポップソング」をコンサートで取り上げてきました。武満徹の書いた旋律は技術的には難しいもので、オペラ歌手の訓練された音程感とピッチ感がなければ適切には歌えないとも言えます。しかし、旋律をトレースしたとしてもそこには歌手の色が付きます。オペラ歌手の音色の癖は武満徹のポップソングには似合わないのです。


彼のポップソングにはジャズ的な色彩のものも多くありますが、ジャズシンガーやポップスシンガーが歌っても音程が正確に取れていなかったり、その技術の拙さを歌い手の癖で誤魔化している場合もあります。それも、武満徹の考え抜かれた旋律を歌うのには相応しくない姿勢のように思います。


今回のこのライブでは、武満徹の「うた」の旋律と歌詞を丁寧に辿ることを基本にしました。生前、武満徹はオペラ歌手の”パワープレイ”が大嫌いだったそうです。歌とは「語ること」。歌詞の世界とメロディーが共存しながら進んでいく世界です。言葉の意味を伝えるには歌い手の押し付けは不要。どのような「うた」でも、その旋律を辿りハーモニーを丁寧につけていけば聴き手の「うた」になっていきます。


クラシック音楽の世界では「あの現代音楽の巨匠TAKEMITSU」が書いた歌曲として、オペラ歌手の力技にねじ伏せられ”語り”がなくなってしまい、ポピュラーの世界では「武満徹だから難解なんだろう」と敬遠されてきた「うた」。音楽にはジャンルはないよね!…と言葉で言うのは簡単ですが、それを本当に実感できる全21曲があります。そして、それはクラシック音楽でもポピュラー音楽でもありません。聴いたあなたの中で「うた」にしてください。






荘村清志ギターリサイタル

おとといになってしまいましたが、
6月5日(日)溝の口ノクティホールにて荘村清志さんのコンサートが行なわれました。
 
前回聞いたのが、留学前・・・
武満徹のエキノクス初演のときでした。
 
その後帰国してから、荘村さんとは、現代ギター社でちらっとお見かけしたり、ギター連盟の会合でお会いしたりはしましたが、きちっと挨拶したこともなかったので、今回挨拶をしておこうと聴きにいったわけです。
(ちなみにギター連盟での会合では有名な諸先輩方のなかで、“借りてきた猫”状態でした。とほほ)
 
印象は「変わった!」という感じです。
非常にギターらしい演奏・・・で非常に楽しかった。
 
フレージングの仕方や見せ場の作り方など、
いい意味での「荘村節」は健在。昔よりもはっきりとしたかも。
 
そして、武満の「フォリオス」が素晴らしかった!
もう少し狭いホールで響きを確かめながら聴きたいと思いましたが、それでも充分で演奏の内容は濃いものでした。
 
打ち上げでもいろいろとスペインの思い出などを伺えました。
で、郷愁のショーロでの指の拡張がちょこっと気になっていた私が打ち上げ時に、荘村さんと指の開き比べをしている写真です。
 
 
 

 

荘村さんと指比べ
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