最近、レッスンしていて気づいたことを書いておきます。
曲を仕上げるときに、生徒さんが「いろいろな読み方をしているなあ」と今更ながら気付きました。
おおまかにふたつのタイプがあります。
1:最初から丁寧に読んでいく。細部も確認しながら。
2:おおまかに全体をざっくりと見て、細部はあとから。
2の方法が得意な生徒さん、数名おります。一般的には1の方法のほうが「正しい」とされているのかもしれません。
2の方法が得意な生徒さんは、ほんとーにざっくりとやっていきます。運指や書いてあるポジションを頼りに直感的に弾き飛ばしていることが多い。音のとり間違いも多いです。…と、これだけ書くと「2の方法は間違いなのね」とお読みのみなさんは思うかもしれませんね。
実はそうではありません。2の方法も悪くないのです。実は2の方法、楽曲全体の「見取り図」というものを手に入れるためには最適な方法と言えます。
たとえば、自分が今まで学んだことがない分野のことを勉強することを想像してみましょう。本から学ぶ場合…たとえば、僕が「相対性理論」のことを学ぶ場合を想定してみます。
最初から分厚い専門書は読み始めません。挫折しそうだから…。
まず本屋にいって「マンガでわかる相対性理論〜入門」みたいな「ゆるい本」をセレクトします。ざっくりと全体像をつかむ。(段階1)
それから「図解ですぐわかる!〜相対性理論の基本」みたいな、ちょっと専門用語が出てきそうな本をセレクトして、用語をなじませていきます。(段階2)
そこから、やっと相対性理論の全知識を網羅していそうな本をじっくりと読んでいく。でも、まずは目次を眺めます。そして、興味のある項目から読んでいくと思います。そこから、もう一度1ページ目から読んでいくと思います。(段階3)
そういう段階を踏みます。もちろん、最初から全情報を網羅した専門書を1ページ目からじっくりと読んでいくタイプの方もいるとはおもいますが、挫折度が高いかもしれません。
なので、上記2の方法は、(段階1)にあたります。ざっくりと全体を掴む!…この曲ってどんな感じ?…ああ、最後のほうでめっちゃくちゃ速い音階でてくるのね!…ここは難しいなあ…というふうに全体像を掴む上ではとても有効な方法なのです。曲全体の見取り図をたてることができます。
そこから、もう一度、曲の細部をみていくことになります。難しそうだなあというところから取り組んでも良いですし、この部分好きだなあ!っていう部分を練習してもよいのです。これは(段階3)の「興味のある項目を読む」ということと一緒かもしれません。
そこから、楽譜を最初から丁寧に読み直していくのも良い方法かなあとは思います。
実はこのブログで2008年に書いた記事があります。
絶対にミスをしない〜練習方法の大切さ
ここで書いたことは「最初からノーミスで丁寧に練習してください」ということです。いま、ここで書いてあることと矛盾している?…たしかにそうかもしれません。
ですが、全体像を把握することもとても大切。
なので、上記の方法1と方法2の両方をうまく組み合わせていくしかありません。もしくは1の方法(最初から丁寧に読んでいく)においてスピードアップをはかるということもとても大切。実際は1の方法でむちゃくちゃに速く正確に読譜できれば、全体の見取り図はとても立てやすい。「初見で弾けない曲はレパートリーにはならない」という先生もいます。それはこれが理由だとおもいます。
読譜の正確さとスピードはとても大切です。おおまかに全体をさらうというときに、読譜ミスが脳内に刷り込まれる可能性があります。それは危険です。なので、正確に読譜ができ、そのスピードが速い…というのが理想です。
とはいっても、そうやっていると全体像が把握できないので、最近は生徒さんの「感性」に任せるようにしています。生徒さんの性格もありますしね。
なので、適当に弾き飛ばしている生徒さんには「もう少し丁寧に最初から運指とか音価に注意して曲を勉強していくといいね!」とアドバイスします。
最初からじっくりじっくり楽譜を読み取っていくタイプの方には「弾き飛ばしてもいいから、最後まで弾き通してみてね!」とアドバイス。
やはり、人間は大体、短気かじっくりタイプかに分かれます。実は楽器の学習はその両方がバランスよく切り替えられる人が上達するのかもしれません。
「慌てず急げ!」…昔、焼肉屋さんで店長がアルバイト店員に言っていた言葉ですが、それこそ真理なのかもしれませんね。
そんなことを考えてみると、つくづくレッスンっていうものは「生徒さんの人間性と性格を見る」仕事なのだなあと再確認しております。
曲を仕上げるときに、生徒さんが「いろいろな読み方をしているなあ」と今更ながら気付きました。
おおまかにふたつのタイプがあります。
1:最初から丁寧に読んでいく。細部も確認しながら。
2:おおまかに全体をざっくりと見て、細部はあとから。
2の方法が得意な生徒さん、数名おります。一般的には1の方法のほうが「正しい」とされているのかもしれません。
2の方法が得意な生徒さんは、ほんとーにざっくりとやっていきます。運指や書いてあるポジションを頼りに直感的に弾き飛ばしていることが多い。音のとり間違いも多いです。…と、これだけ書くと「2の方法は間違いなのね」とお読みのみなさんは思うかもしれませんね。
実はそうではありません。2の方法も悪くないのです。実は2の方法、楽曲全体の「見取り図」というものを手に入れるためには最適な方法と言えます。
たとえば、自分が今まで学んだことがない分野のことを勉強することを想像してみましょう。本から学ぶ場合…たとえば、僕が「相対性理論」のことを学ぶ場合を想定してみます。
最初から分厚い専門書は読み始めません。挫折しそうだから…。
まず本屋にいって「マンガでわかる相対性理論〜入門」みたいな「ゆるい本」をセレクトします。ざっくりと全体像をつかむ。(段階1)
それから「図解ですぐわかる!〜相対性理論の基本」みたいな、ちょっと専門用語が出てきそうな本をセレクトして、用語をなじませていきます。(段階2)
そこから、やっと相対性理論の全知識を網羅していそうな本をじっくりと読んでいく。でも、まずは目次を眺めます。そして、興味のある項目から読んでいくと思います。そこから、もう一度1ページ目から読んでいくと思います。(段階3)
そういう段階を踏みます。もちろん、最初から全情報を網羅した専門書を1ページ目からじっくりと読んでいくタイプの方もいるとはおもいますが、挫折度が高いかもしれません。
なので、上記2の方法は、(段階1)にあたります。ざっくりと全体を掴む!…この曲ってどんな感じ?…ああ、最後のほうでめっちゃくちゃ速い音階でてくるのね!…ここは難しいなあ…というふうに全体像を掴む上ではとても有効な方法なのです。曲全体の見取り図をたてることができます。
そこから、もう一度、曲の細部をみていくことになります。難しそうだなあというところから取り組んでも良いですし、この部分好きだなあ!っていう部分を練習してもよいのです。これは(段階3)の「興味のある項目を読む」ということと一緒かもしれません。
そこから、楽譜を最初から丁寧に読み直していくのも良い方法かなあとは思います。
実はこのブログで2008年に書いた記事があります。
絶対にミスをしない〜練習方法の大切さ
ここで書いたことは「最初からノーミスで丁寧に練習してください」ということです。いま、ここで書いてあることと矛盾している?…たしかにそうかもしれません。
ですが、全体像を把握することもとても大切。
なので、上記の方法1と方法2の両方をうまく組み合わせていくしかありません。もしくは1の方法(最初から丁寧に読んでいく)においてスピードアップをはかるということもとても大切。実際は1の方法でむちゃくちゃに速く正確に読譜できれば、全体の見取り図はとても立てやすい。「初見で弾けない曲はレパートリーにはならない」という先生もいます。それはこれが理由だとおもいます。
読譜の正確さとスピードはとても大切です。おおまかに全体をさらうというときに、読譜ミスが脳内に刷り込まれる可能性があります。それは危険です。なので、正確に読譜ができ、そのスピードが速い…というのが理想です。
とはいっても、そうやっていると全体像が把握できないので、最近は生徒さんの「感性」に任せるようにしています。生徒さんの性格もありますしね。
なので、適当に弾き飛ばしている生徒さんには「もう少し丁寧に最初から運指とか音価に注意して曲を勉強していくといいね!」とアドバイスします。
最初からじっくりじっくり楽譜を読み取っていくタイプの方には「弾き飛ばしてもいいから、最後まで弾き通してみてね!」とアドバイス。
やはり、人間は大体、短気かじっくりタイプかに分かれます。実は楽器の学習はその両方がバランスよく切り替えられる人が上達するのかもしれません。
「慌てず急げ!」…昔、焼肉屋さんで店長がアルバイト店員に言っていた言葉ですが、それこそ真理なのかもしれませんね。
そんなことを考えてみると、つくづくレッスンっていうものは「生徒さんの人間性と性格を見る」仕事なのだなあと再確認しております。
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