手始めに3月6日に歌の藤沢エリカさんとデュオで新宿曙橋にあるバックインタウンに出演します。
二台の楽器を使います。
以下です。
向かって左はコゲットという19世紀中盤に作られた楽器です。
右はビウエラです。スペインの16世紀に隆盛を極めた楽器です。(これは流石にレプリカ楽器です)
演奏する予定の曲は、「スペインの恋歌」というタイトルなので、もちろんスペイン音楽中心です。
ルネッサンス、バロック時代の民謡や歌曲などを演奏します。本当はバロックギターを使っても良いのですが、ここはシンプルにギターは一台で。色々と試してみましたが、その音色感や発音感から19世紀ギターでバロック期の曲は悪くありません。違うニュアンスが生まれますが、歌の輪郭がしっかりと聞こえてくる印象もあります。
グラシアーノ・タラゴー編のスペイン民謡集もやります。
20世紀に活躍したマチルデ・サルバドールの「Endechas y cantares de Sepharad, ciclo de canciones para voz y guitarra』からも抜粋で演奏します。タラゴーは1892年生まれで、リョベートの弟子でもあります。
バロック期からサルバドールまでの楽曲を一台で伴奏するには、割と19世紀ギターはバランスが良いのかもしれません。同じ楽器で歌を聞くことによって「歌の力学」もくっきりと聴き取れるという利点もあるのではないかとも思いますし。
リハーサルは済みましたが、マチルデ・サルバドールのギターの和声の扱いの中にとてもバレンシア的な「豊饒さと自由さ」を感じます。マチルデ・サルバドールはビセンテ・アセンシオの奥さんだった人なのです。アセンシオのクラシックギターの名曲「内なる想い」に聞かれるスペイン地中海東方部独特の「豊饒さと自由さ」をサルバドール女史の和声づけからも感じ取ることができます。
スペイン歌曲の歌詞の世界も楽しんでいただけるとは思います。人の世に常にあるのは「恋と愛」。その姿は古今東西変わらないのです。そして、スペインの民謡な歌曲にはそれを素晴らしいユーモアと旋律で聞かせる名曲が揃っています。
ビウエラの歌曲も日本ではほとんど知られていませんね。
ざっくりというと、ここまで時代に幅があるスペイン歌曲をまとめて聞くことでしか、わからないスペイン音楽やスペイン語圏における「人生観」の共通要素がわかると思います。
ビウエラの歌曲も、それだけを取り扱っているコンサートは増えてきました。ですが、それをルネッサンスからバロック、19世紀〜近代という幅に中で聞くことによって見えてくるものをたくさんあると思います。
そういう意味でも絶対に来て欲しいコンサートです!
ライブですので、お気軽にきて欲しいですが、スペイン音楽やスペイン文学を愛する人全ての方にきて欲しいです。
ご予約はお店のホームページからもできますが、私の所に連絡をくださってもオッケーです。
tomikawaguitar@gmail.com
最後に相方、藤沢エリカのライブ紹介文を!
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ビウエラ歌曲
バロックの歌
ギター伴奏による編曲が魅力の民謡やセファルディの歌
など、
「お馴染み」の曲は一切ありませんが^ ^、
あぁ、これは確かにスペイン🇪🇸❣️
と感じて頂けるはずの、
このユニットでしか聴けない
マニアック選曲となっています^ ^。
とはいえ、
キャッチーで心に響くメロディが満載です🎵
歌とギターで奏でる「スペインの歌心」の魅力を(再)発見しに、ぜひお越しください!
お待ちしております♡
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《スペインの恋歌》
日時:2019年3月6日(水)
19:30 start (18:30 open)
場所:バックインタウン
東京都新宿区住吉町3-2
03-3353-4655
地下鉄都営新宿線 曙橋駅より徒歩3分
チャージ:2800yen(+オーダー)
出演:藤沢エリカ(歌)
富川勝智(ギター&ビウエラ)
ご予約:office.pulchella@gmail.com